第23話
「此処、レンが前に言ってた森の事か?」
背後から急に声をかけてきたジョージにきょとんと瞳を丸くするレン。
「そうだけど…追ってきたの?」
「案内する、って約束だったろ。」
「あ、そうだったわね。」
そう言いながらまだ拗ねた様子でスタスタと歩いていくレンにジョージはその片手を取り一緒に歩き始めた。
暫く歩いていくと開けた場所に花畑と湖があり、ジョージは歓声を上げ、そこにあるお墓にジョージは杖を一振りすれば綺麗な花で出来たリーフが供えられた。
「ありがと」
「どう致しまして。えーっと、レンの母さん、初めまして。」
しゃがみ手を合わせながら言うジョージにレンはくすくすと笑い「其処に遺体はないわよ。」と言えば驚くジョージ。
「何処かで自害して体が行方不明なの。戻ってきたのは杖ひとつで、その杖もシリウスにあげたわ。形式上、母のお気に入りのこの場所にお墓があるだけね。庭にあるお墓は私の育ての親っぽい屋敷しもべのお墓で、それはダンブルドアが作ってくれたの。」
そう言いつつもレンは手を合わせ「お母さん、遠い未来にシリウスとそっちで逢ったら懲らしめて下さい。」と呟きながら祈ればジョージは噴出して笑った。
「何でレンはデートを知りたいって話になってたんだ?」
「また揶揄うんでしょう。」
「素朴な疑問さ。」
「…セドリックが言ってたのよ。」
「デートしようって?」
それにレンが頷くと、なんでまた。と興味津々なジョージ。
「ハリーが一番凶暴なドラゴンと戦うって知って血の気が引いていくのが判ったの。その時に、キミはハリーが好きなんだねってセドリックが言うの。当たり前でしょう?仲の良い家族みたいな人があんなドラゴンと戦うって知ったら誰だって血の気が引くわ。」
あの時の様子を思い出せば、彼の笑顔が頭の中をよぎりツーンとしたものに襲われれば、それを誤魔化す様に冷たい湖の水に足をつけ軽く動かしながら話すレンをジョージはぽんぽんと頭の撫でながら聞いてくれる。