「でもセドリックは言うの。僕の言っている意味はその好きとは違うよって。…私そんな事考えた事もなかった。その事を伝えたのよ?そういう気持ちすら判らないって。そしたら…今度誘うから一度デートでもして確かめてみようよって。」
「レンとセドリックが?」
その言葉にレンは小さく頷いた。
「彼の意図は彼ではないから私には判らないけれど、そういう感情がどんなものか教えてくれるって言っていたから、別の人と一緒に遊んでみてハリーといる時とは違う感覚だったらそれがどういう気持ちなのか考えてみると良いって…そんな感じだとは思うわ。私、デートって親しい人が2人でお出かけするものって思っていたの。だからシリウスとちょっとしたきっかけで、私とシリウスがお出かけする事はデートっていうの?って言ったら…」
さっきみたいになったのか、とジョージは可笑しそうに笑い、笑い事じゃないわと唇を尖らせたレンの頭を少し乱暴に撫でた。
「それじゃ、今年度最初のホグズミードは、俺とデートしようぜ?」
「デートって判ってない私と一緒に行って良いのかしらね。」
「いーんだよ。俺がそうしたいんだから。レンの言ってる意味も間違っちゃいないけどさ、シリウス達が言ってたデートってのがどういう意味かその時教えるよ。」
そう言うジョージに、レンはこくんと小さく頷けば、機嫌は直りましたかな?なんて言うジョージに小さく笑ってしまった。

暗くなってくれば、そろそろ帰ろうというジョージの言葉に立ち上がり屋敷へと戻る。
その際、通った庭でもジョージはシャルのお墓に花のリーフを供えてくれ、レンの心は温かくなった。
本部に戻れば帰ってきたモリーが上の階に居る子供達に声をかけていた所に鉢合わせたが、レンの姿を見てハッとした様な顔をすると直ぐに謝り買い物へ行ってくると言ったモリーに「何も考えずにギルに頼んでしまっていたの。だから助かりました。」と嘘をついて、笑って見せた。
その日の夕食はとても賑やかなものだった。
モリーは夏休み中で1番の上機嫌だったし、立食パーティにした2人の監督生のお祝いにはあのムーディも参加してくれた。
「アラスターいらして良かったわ。ずっと前からお願いしたい事があったの。…客間の文机を見て中に何がいるか教えてくださらない?とんでもないものが入っているといけないと思って開けなかったの。」
旅行用マントを肩から降り落とす様に脱ぐムーディにモリーはそう声をかけると、「引き受けた、モリー」と彼はそう答える。