「レン…。」
「ごめんなさい。誰かに見せるべき記憶ではなかったのに…。」
レンの言葉にシリウスはレンの肩に乗せた手に痛いほど力が入りシリウスが口を開いたその時、堰を切った様にモリーが嗚咽を漏らしながら両手に顔を埋めて激しく泣いた。
「モリー…そんなに…」
リーマスがモリーに近付くと沈んだ声でそう声をかけ、モリーはリーマスの肩に縋り胸も張り裂けんばかりに泣きじゃくった。
「モリー、ただのマネ妖怪だよ。ただのくだらない、マネ妖怪だ」
いつもレンを慰めてくれるその時の様に、優しく髪を撫でてモリーを慰めるリーマス。
「私、いつも、みんなが死…死ぬのが見えるの!い、い…いつも、なの!…ゆ、夢に…見るの…」
モリーはリーマスの肩で呻いている。
その姿にレンはシリウスの服をぎゅっと掴めばシリウスはレンの頭を優しく撫でてくれる。
アーサーには言わないで。こんな馬鹿な事考えてるなんて知られたくないのと、泣きじゃくるモリーにリーマスはハンカチを渡せば
モリーはそれで鼻をかんだ。
「ハリー、レン…ごめんなさい。私に失望したでしょう?たかがマネ妖怪1匹も片付けられないなんて。」
「そんな…」ハリーはにっこりとして安心させようとしている様だった。
「おば様、不謹慎かもしれないけれど、私はそうやって悲しんでるおば様は素敵な人だと思うわ。家族の死は…愛情が深い程きっととても恐ろしいものなんだと思う。だから、そんな事を言わないで?私が死ぬ事もおば様が怖がってくれてた事、私嬉しかったわ。」
そういうレンにたまらずモリーはレンを抱きしめ、その腕の強さにモリーの恐怖がどれ程のものか伝わる気がした。
「私…本当にし、心配で…家族の半分が、騎士団にいる…。全員が無事だったら、き、奇跡…だわ。…それにパ、パーシーは…口も聞いてくれない。2度とあの子と…な、仲直り、できなかったら?…それに、もし、私とアーサーが殺されたらどうなるの…?ロンやジニーは、だ、誰が…面倒を見るの?」
レンはモリーの背をリーマスやシリウスがいつもしてくれている様に優しく撫でた。
少しでもその心が癒せる様に、恐怖が和らぐ様に、願いを込めて。