モリーも一度見ていたが、何度見ても言葉が出なくなるらしく、小さく鼻を啜りながら「こんばんは」と小さく微笑む。
「話は聞いてはいたが…まさかこれ程だったとは…」
「ワイルドを目指してみたら失敗したわ。」
そうレンが冗談を言えば、それに反応し笑い声をあげたのは、いつもの如く双子だった。
「レン元気そうだな。」
驚き声を漏らすアーサーを軽くあしらい、直ぐにレンの側に来たのは双子のフレッドとジョージ。
そしてそれに続く様にハーマイオニーとロン、そしてジニーも集まる。
「ロンから手紙を貰って…私も一緒に来たの。貴女の家にも遊びに行きたかったから。貴女から返事の貰えない手紙を書くより側に居たくて…。」
ハーマイオニーはレンの傍に来ると、少し申し訳なさそうにそう言い、レンは安心させる様に小さく微笑んで見せる。
「私は構わないわ。ゆっくりしていって。」
そうレンが答えれば、どこか安心した様子のハーマイオニー。
「さ、荷物を部屋に持って行ってからゆっくりとしようじゃないか。」
リーマスは優しく微笑みながらそう言うと、皆自分の荷物を持ち直す。
「男性は私達の部屋がある此方側から上って、何処でも空いている部屋を好きに使うと良い。向こう側の階段はレンの部屋があるから女性達が使う事にしよう。」
リーマスのその言葉に各々階段を上り適当に部屋を決めて荷物を置きに行き始める。
「森が…少しざわついているわね…皆警戒しているのかしら。」
「無理も無い。こんなに人が出入りする事は私の記憶の限りでは初めての事だからな。」
レンの呟きに、シリウスは小さく答える。
「私もホグワーツ以外でこんなに賑やかなの初めて。なんだか自分の家なのにそうじゃない様な不思議な感じ。」
レンがそう言うと、シリウスはどこか楽しそうに笑い、レンの頭をポンポンと叩くように撫でてくれた。
こうしていつもと変わらぬ風景、だが少しずつ変わっていく日常…
けれど友と、家族と居られるこの日常がなんだか嬉しく思うのはちょっと不謹慎で思ってはいけない事だと思えばレンは苦笑するしかなかった。