先程の続きをし始めれば、何処にいるのかは判らないがハグリッドの魔力をはっきりと感じ取る事ができた。
大丈夫だ…生きている。魔力に揺らぎもない。元気にしているんだ…。
ふぅっと安心したように小さく息を吐き顔を上げれば、まだアンブリッジは演説をしていた。
「変化には改善の変化もある一方時満ちれば、判断の誤りと認められるような変化もあるからです。古き観衆のいくつかは維持され、当然そうあるべきですが、陳腐化し時代遅れとなったものは放棄されるべきです。」
そういいアンブリッジはレンの方に視線を向け、不本意ながら視線が合えばにっこりと微笑まれてしまう。
それに冷たい笑みを返せば彼女は言葉を続ける。
「保持するべきは保持し、正すべきは直志、禁ずべきやり方と判ったものは何であれ切り捨て、いざ前進しようではありませんか。開放的で、効果的で、かつ責任ある新しい時代へ」
アンブリッジが座った。
ダンブルドアが拍手し、教授たちもそうした。
レンも礼儀上軽く拍手をすればそれを直ぐに止める。
「有難う御座いました、アンブリッジ先生。まさに啓発的じゃった。さて、先程言いかけておったが、クィディッチの選抜の日は…」
ダンブルドアが会釈し言葉を続けるがハーマイオニーは低い声で「えぇ、本当に啓発的だったわ。」と言う。
「面白かったなんていうんじゃないだろうな?ありゃ、これまでで最高につまんない演説だった。パーシーと暮らした僕がそういうんだぜ。」
ロンはぼんやりした顔でハーマイオニーを見ながら小声で言う。
「啓発的だったといったのよ。面白いじゃなくて。色々な事が判ったわ。」
「ほんと?中身のない無駄話ばかりに聞こえたけど。」
ハリーは驚いた様子だった。
「その無駄話に大事な事が隠されていたのよ。」
「そうかい?」
ロンもきょとんとしている。
「例えば『進歩の為の進歩は奨励されるべきではありません』はどう?それから『禁ずべきやり方とわかったものは何であれ切り捨て』はどう?」
「さぁ、どういう意味だい?」
ロンは焦らされているようにハーマイオニーにいえば、ハーマイオニーはレンを見遣る。
「魔法省がホグワーツに干渉し、自分達の良い様に動かそうとしている…てことかしらね。」
レンは無表情でそう言えば、ハーマイオニーは大きく頷いた。