「いいのよ。」
ハーマイオニーは威厳ある声で言った。
「私がどうしたって?」
「なんでもないのよ。」
「判ってるわ。」
レンのその言葉にハーマイオニーはほっと息を吐くと言葉を続ける。
「2人とも話の続きだけれど、学年度末の宴会でダンブルドアが言った事覚えてないの?」
ハリーとロンはポカーンとした表情でハーマイオニーを見て、レンも同じ様な表情をしてハーマイオニーを見ていれば、ハーマイオニーは大きく溜息をついた。
「例のあの人の事でダンブルドアはこうおっしゃったわ。『不和と敵対感情を蔓延させる能力に長けておる。それと戦うには同じくらい強い友情と信頼の絆を示すしかない…』」
「キミどうしてそんな事覚えていられるの?」
ロンは賞賛の眼差しでハーマイオニーを見た。
「ロン、私は聴いているのよ。」
「僕だって聞いてるよ。それでも僕は、ちゃんと覚えてなくて…」
「要するに、こういう事がダンブルドアが仰った事そのものなのよ。例のあの人が戻ってきてまだ二ヶ月なのにもう私達は仲間内で争い始めている。組み分け帽子の警告も同じよ。団結せよ、内側を強くせよ…」
「だけどハリーは昨夜いみじくも言ったぜ。スリザリンと仲良くなれって言うなら無理だね。」
「寮同士の団結にもう少し努力しないのは残念だわ。」
3人が話をしながら先を歩き、レンは少し後ろをついて歩いていた。
大理石の階段の元にたどり着くと、4年生のレイブンクロー生が一列になって玄関ホールを通りかかり、ハリーを見つけると群れを固めた。
まるで群れから離れるとハリーに襲われるのを恐れているかのようだった。
「そうだとも。まさにあんな連中と仲良くするように勤めるべきだな。」
ハリーは皮肉った。
「ハリー、永くて一年の辛抱だと思うわ。私はアイツが長いこと大人しくしていられる人だとは思わない。あいつが動き出せば嫌でもみんな信じなければならない。…後で自分達が間違ってたと頭を下げてくるのは向こうよ。ハリーもダンブルドアも勿論私達も何も悪い事なんてしていないのだから、堂々としていましょう。…癪には障るけれどね。」
レンの言葉にハリーは頷き、レイブンクロー生の後から大広間に入ったが、自然に教職員のテーブルの方に目がいってしまった。