今考えると一昨年よくスネイプと2人きりであのプレッシャーに勝てたものだと我ながら感心すれば苦笑を漏らしてしまう。
業の説明に入った。
生徒が薬棚から殆ど居なくなってからレンは其処へ行き必要な材料を慣れた手付きで取っていけば作業を始めた。
レンはメモしたノートを見ながら調合をし続け、バイアン草のエキスを2滴加えた。
「薬から軽い銀色の湯気が立ち上っているはずだ。」
あと10分という時にスネイプが告げた。
丁度レンの側を通り鍋の中を確認すれば何も言わずに通り過ぎる。
レンはこの仕草がスネイプにとって合格だという態度だという事を知っていた。
ふぅ…と、額から滲み出る汗を拭い一息吐いたが、スネイプは恒例のハリー弄りを始める。
ハリーの鍋からは灰黒色の湯気が濛々と立ち上っていたのだ。
「ポッター、調合法の3行目を読んでくれたまえ」
そうスネイプの声が響き渡る。
「月長石の粉を加え、右に3回攪拌し、7分間グツグツと煮る。そのあと、バイアン草のエキスを2滴加える」
「3行目を全てやったか?ポッター」
「いいえ」
「答えは?」
「いいえ!バイアン草を忘れました!」
そう言うハリーにスネイプは「このごった煮は全く役に立たない」と言い放てばその薬を消してしまいレンは腹が立った。
もっと役に立たない薬を煎じている人達はいるだろう…なにも消す事はないではないか…。
不満気にスネイプを睨むもスネイプはそれを無視して話を続けた。
「課題をなんとか読む事が出来た者は自分の作った薬のサンプルを細口瓶に入れ名前をはっきり書いたラベルを貼り我輩がテスト出来る様、教壇の机に提出したまえ。宿題。羊皮紙30センチに月長石の特性と魔法薬調合に関するその用途を述べよ。木曜提出。」
レンは言われた通りにサンプルを細口瓶に入れてから、後片付けをしていると授業終了を告げるチャイムがなる。
ハリーに声をかけようと思ったがハリーは苛々したように教室を後にしてしまった。