トレローニーは一ヶ月間、夢日記をつける宿題を出した。
星を読む方が良かった…レンは小さく息を吐き教室を後にした。
トレローニーに何か言われてはいけないと、さっさと教室を後にしていた様でレンはトボトボと歩いていく。
次は気の重い闇の魔術に対する防衛術だ。
レンは教室に着くと既に教壇には昨夜のピンクのカーディガンを羽織り頭のてっぺんに黒いビロードのリボンを結んでいるアンブリッジの姿があった。
レンは彼女にぺこりと会釈すれば一番後ろの席に座った。
レンの隣にはハーマイオニーが座ってくれ、気乗りのしないレンに「大丈夫?」と声をかけてくれる。
「レンはさっきの授業でトレローニーと組まされてさ、コテンパンに不幸をあげられ続けたところなんだ。」
ヒソヒソとロンがハーマイオニーにそう教えれば「ご愁傷様」と悪戯っぽく笑ったハーマイオニーに思わず笑ってしまった。
レンは、机の上に防衛術の理論という指定された教科書とインク、羽ペン、羊皮紙を出した。
ハーマイオニーは不思議そうにしており耳元で「今の魔法省の人が生徒に杖を握らせるとは思えない。私にとっては無意味な授業になる自信しかないわ。」と囁けば杖を鞄にしまった。
皆が席についた頃にアンブリッジは「さぁ、こんにちは!」とアンブリッジが挨拶し、レンは「こんにちは、アンブリッジ先生」と小さな声で答えた。
「チッチッ」
アンブリッジは舌を鳴らした。
「それではいけませんねぇ。わたくし、持て囃されているだけの子かと思っていましたが、彼女が一番に理解している様で嬉しいですわ。ミス・クレスメント。今貴女はなんと仰いました?」
なんだこの公開処刑は…レンはそう思ってしまったが、完璧な作り笑いを顔に貼り付けながらも「こんにちは、アンブリッジ先生」と再度挨拶をし直した。
「そう、皆さん、こんな風に。もう一度いきましょう。はい、こんにちは、皆さん!」
「こんにちは、アンブリッジ先生。」
みんなが一斉に挨拶を唱えた。
「そうそう。難しくないでしょう?杖をしまって羽ペンを出してくださいね。」
大勢の生徒が暗い目を見交わしていた。