第32話
再度俯き最高につまらない本を読んでいれば、短くなった髪がすぐに垂れ下がり視界に入りレンは邪魔そうに眉を顰める。
髪が長い頃は適当に髪を束ねて杖でも挿しておけば十分だった。
鬱陶しそうに垂れてきた髪を片手で抑え、視界を広げると、開いてもいない教科書が視界に入りレンは顔をあげるとハーマイオニーだった。
数分経とうと無視され続けようとハーマイオニーは真っ直ぐに手を上げて待っている。
きっとハーマイオニーも思っているのだろう。
こんな授業は無意味だと…。
クラスの半分以上がハーマイオニーを見つめる自体になれば、アンブリッジは状況を無視する訳にはいかないと判断した様だった。
「この章について、何か聞きたかったの?」
アンブリッジは今気付いたかの様にわざとらしく聞く。
「この章についてではありません。違います。」
「おやまぁ、今は読む時間よ?他の質問ならクラスが終わってからにしましょうね。」
アンブリッジは尖った小さな歯を見せた。
「授業の目的に質問があります。」
「貴女お名前は?」
ハーマイオニーの質問にアンブリッジの眉が釣り上がる。
「ハーマイオニー・グレンジャーです。」
リーマスもあの偽物のムーディでさえも生徒一人一人の名前を覚えて授業に望んでいた。
それを彼女は生徒の名前すら知らない。
やはり、彼女は子供が…ホグワーツが好きではないのだろう。
そしてこの授業内容からして魔法省は確実に“戦えない生徒“を作るつもりだ。
「さぁ、ミス・グレンジャー。ちゃんと全部読めば、授業の目的ははっきりしていると思いますよ。」
アンブリッジはわざとらしい優しい声で言うのがレンの考えを決定付けていた。
「でも、判りません。防衛呪文を”使う事”に関しては何も書いてありません。」
一瞬沈黙が流れ多くの生徒が黒板の方を向き、まだ書かれたままの黒板をしかめっ面で読んだ。
「ミス・クレスメント。貴女の様な賢い子ならもう解っているのでしょうね?同級生に教えてあげてくださいます?」
レンは小さく溜息をついて「はい、アンブリッジ先生」と基礎に嫌味なほど忠実にはっきり言えば立ち上がる。