第33話
残りの足りない量は、あとでやろうと気晴らしに1冊本を取り出して暖炉の前を陣取った。
足を立てそこに本を置き読み始める。
この本はいつの間にか荷物に混ざっていた…多くの呪文が判りやすく載っている本だった。
自主学習しておけと、もしかしたらシリウスかリーマスが入れてくれたのだろう。
「んーと…これは…こう」
自分で風船を魔法で浮かべ、本に書いてある通りに杖を振るえば、風船が砂の様に細かく散っていく。
「ふむ…」
「ダンブルドアはどうしてこんな事を許したの!?」
突然談話室への扉が開き、ハーマイオニーが怒鳴りながら入ってきたのに驚き、レンは暖炉の火を炎上させてしまう。
「わ、わ…っ」
慌てふためくレンをきょとんとして3人が見つめるとレンは顔を真っ赤にして暖炉の火を落ち着かせた。
「ごめんなさい、驚いて…」
珍しい姿が見れたとロンとハリーはニヤリと笑い、レンは揶揄わないで。と少し唇を尖らせた。
「それにしてもあんなに酷い女に、どうして教えさせるの?しかもOWLの年に!」
ハーマイオニーは憤慨している様だった。
「ほら、なんていうか、ハグリッドが言ったじゃないか。誰もこの仕事に就きたがらない。呪われてるって。」
「そうよ。でも私達が魔法を使う事を拒否する人を雇うなんてダンブルドアは一体何を考えているの?」
「しかも彼奴は、生徒を自分のスパイにしようとしている。覚えてるか?誰かが例のあの人が帰ってきたって話を聞いたら話に来てくださいねって、彼奴そう言ったろ?」
「そんな事言ってたの?」
ロンの言葉に驚いて見せれば、ロンは大きく頷いた。
「勿論。彼奴は私達全員をスパイしてるわ。判りきった事じゃない…そうじゃなきゃそもそも何故ファッジがあの女を寄越したがるっていうの?」
「だいたい答えは判るけれどね。」
その言葉に3人はレンを見遣り、首を傾げる。
「ファッジはダンブルドアを恐れている。自分を蹴落とし魔法省大臣の座に就こうとしていると信じている。疑心暗鬼になっているのよ。…それならば、ダンブルドアはこのホグワーツに自分を蹴落とすだけの何かを隠している。または企んでいる、そう考えてるんじゃないかしら。そんな気がするわ。」
「でも…!」
「また言い争いを始めたりするなよ?頼むから…黙って宿題をやろう。」
そう言い3人がカバンを隅に取りに行ったのを見れば、ディーンの姿をレンは発見し、慌てて彼に駆け寄った。