第34話
その日の午後からは冷たく風も出て来ていた。
禁じられた森の旗にあるハグリッドの小屋まで下り坂の芝生を歩いていると、時々雨がパラパラと顔に当たった。
グラブリー-ブランク先生はハグリッドの小屋の戸口から10メートル足らずのところで生徒を待っていた。
先生の前には小枝がたくさん乗った長い架台が置かれている。
レン達が先生の側に着くと後ろから大笑いが聞こえ、振り向くとそれはドラコとクラッブ、ゴイル、バンジーの4人だった。
側まで来るとまたニヤニヤし始めたドラコにレンは小さく息を吐く。
「ハリー」
レンはハリーの名を呼ぶとハリーは不思議そうにレンの方に視線を向けてくれ、レンはポケットから小さな平べったい入れ物を取り出すと小指の爪程の大きさの球体をハリーの口にそっと入れた。
吃驚しているハリーの唇にそのまま人差し指で「しーっ」とやればハリーはくすりと笑ってくれる。
これ、何?そんな表情をしており、手元を見せると小箱に色とりどりの軽くトゲトゲした球体が入っている。
箱の裏側を見せるとそこには『金平糖』と書かれており異国の砂糖菓子だ。
この間、シリウスと買い物に行った時、物珍しさからこっそりと買ったものだった。
再度レンが今度は自分の口に人差し指を立てれば、ハリーはニヤリと笑った。
まさか授業にレンがお菓子を持ち込むなんて。そう思ったのかもしれない。
うまくドラコから意識を反らせたようでレンはほっと息を吐いた。
「早速始めようかね。ここにいるのがなんだか名前が判る者は居るかい?」
スリザリンとグリフィンドールの両生徒が全員集まると授業が始まり、目の前に積み上げられた小枝を指し先生が言う。
レンは軽く手を挙げ、ハーマイオニーもいつもの様に手を挙げている。
ドラコはそれを揶揄うような動きをすれば、バンジーはキャーキャー笑ったが、小枝から木でできた小さなピクシー妖精の様な正体を魔法生物が見せればそれは悲鳴に変わった。
「女子達、声を低くしとくれ!」
先生がそう注意すると、授業の続きをし始める。
指されたハーマイオニーはその生物を「ボウトラックルです」と答え、5点の追加点をもらう。