第40話
冗談だと思ってるハリーをハーマイオニーは必死に説得し、ロンもそれに加勢をし始め、レンはそれを軽く聞きながら暖炉の火を眺める。
「一年生…キミは例のあの人から賢者の石を守った。」
「僕1人じゃない。レンが守ってくれなきゃ最後はどうなってたかわからない。技とかじゃないし…」
「二年生。キミはバジリスクをやっつけてリドルを滅ぼした。」
ロンがハリーの言葉を途中で遮った。
「うん、でもレンとフォークスがバジリスクの目を潰してくれて、レンがジニーの命を守ってくれてた。フォークスが僕の傷を癒してくれてなかったら…」
「三年生、キミは100人以上の吸魂鬼を一度に追い払った」
ロンが一段と声を張り上げた。
「あれはまぐれだよ。彼処にはレンもいて力を分けてもらえてる気分だった。逆転時計がなかったら…」
「去年。キミはまたしても『例のあの人』を撃退した。」
ロンは今や叫ぶ様な声で、ロンだけではなくハーマイオニーまでニヤニヤとしている。
「黙ってこっちの言う事を聞けよ!いいかい?そんな言い方をすればなんだか凄い事に聞こえるけど、みんな運が良かっただけなんだ。半分くらいは自分が何をやっているか判らなかった。どれひとつとして計画的にやった訳じゃない。たまたま思いついた事をやっただけなんだ。あの場から帰ってこれたのも、レンが自分を犠牲にしてくれたお陰だ。殆どいつもレンに助けられて来た。判った顔をしてニヤニヤするのはやめてくれ。あの場にいたのは僕とレンだ。」
なんか言ってやれよと癇癪を起こしかけたハリーがレンを睨む様に見つめレンは小さく息を吐いた。
「ハリー。私も同じよ。結果的には泣き喚いて何も出来なかった。ハリーは私の事を良く評価してくれて嬉しいけれど、私もハリー、貴方と一緒。誰も貴方も死なせたくなくて必死だっただけなの。貴方みたいに勇気を振り絞って挑んだ訳じゃないわ。」
「あの時レンは矢面に立ってくれた。震えてたのに、ヴォルデモートから注意を自分に向けようとしてくれた。僕がレンでも最後、あの時、荒れ狂う呪文の中に立ち上がって盾になるなんて僕には出来ない。…だから、ニヤニヤするのはやめろって!」
ハリーは視界に入るロンとハーマイオニーの表情に我慢しきれず立ち上がり、ボウルを割りながら二人に怒鳴りつければ二人から笑いが吹き飛んだ。