「えっと、ミスター・スミス。貴方は貴方の親友、家族…そんな大切な人がどんな亡くなり方をしたか、詳細に他人にベラベラ話してもらいたいのかしら?ご家族でもない貴方に私達は事細かに話すつもりはない。それは死者をそしてその人を愛してきた人への冒涜だと私は考えているわ。」
「なんでキミがそんな事を話すんだ?僕は彼と話してるんだ。」
「私もあの現場に居たからよ。私が大怪我をしてミイラみたいになってたのは知っているでしょう?」
「あれくらいのケガならマダム・ポンフリーが直ぐに癒してくれるだろ。其処に居た証拠にも『例のあの人』が帰ってきた証拠にもならない。」
「ハリー、ロン、ハーマイオニー。お願いちょっと盾になってくれる?」
そう言うとカウンターから見えない様に3人は横に並んでくれた。
「皆さん、ちょっとお行儀が悪くて気分の悪いものを見せてしまうけれど少しの間我慢してちょうだいね。」
レンはそう言い靴を脱ぐと、片足を椅子にかけ脹脛の傷を見せてから上半身の服を下着が見えない程度にたくし上げてその傷痕を見せた。
皆が悲鳴の様な声をあげたり、息を呑むのがわかる。
「今言ったわよね?マダム・ポンフリーなら治せるって。どんな薬も魔法も癒す事が出来なくて、ダンブルドアの飼っている不死鳥の涙を使って傷を癒してもらったわ。それでも、何ヶ月もたった今もこうしてまだ残っているの。これは強力な闇の魔術を使用した傷痕。傷から心臓の方に向かって蜘蛛の巣状に気味の悪いものが伸びているでしょう?これはまだ魔法の効果が残っている証拠なの。」
「…レンが言ってる事は本当だよ…だって蜘蛛が、餌を食べる時みたいに…じわじわと近寄り弱らせて、そして捕獲する…そんな闇の魔法があるって、聞いた事あるもン。そんな魔法があるってレイブンクローの人なら知ってるよ。」
ルーナがそう呟く様に言えば、レンは大きく頷いた。
「クレスメントに特別な力があるのは皆知っていると思います。ヴォルデモートはそれを欲した。そして私は行方不明になっている間、手下に誘拐されてあの場所に居続けたの。色々あって復活したヴォルデモートにこの傷を負わされた。私の心を弱らせ、惑わし…そしてヴォルデモートの所へ来るように…その魔法を3か所にかけられ、一番酷い此処は…まだ癒きっていない。」
最後に腕の包帯のところを見せた。じんわりと血が滲んでおり、それだけで皆信じてくれた様だった。その下を見せろと言われたらどうしようかと思ったレンは内心安心してしまった。
「レン、もういいよ。僕はキミの心の傷に塩を塗り込んで苦しめてまでやりたいとは思わないから。」
ハリーはレンの手に触れれば、レンは服を元に戻した。