第43話
そろーりそろーりと姿現しした場所から移動し気配を探りながら進んでいくと、一つの扉の前でレンは立ち止まり勢い良くその扉を開けば中にいた人物は驚き目を丸くしている。
「…お前どうして此処に…」
「ホームシックになったの。」
そう言いその中にいた人物の腕の中へ飛び込めば、まだ状況を把握しきれていない彼…シリウスは驚き止まっている。
「今日はホグズミード休暇だったから、用事済ませてちょっと帰ってきちゃった。逢いたかったの。…怒ってる?」
シリウスの膝の上に座りながら、何も言わないシリウスにしょんぼりとして見せればシリウスは大きな溜息を吐いた。
「いや、驚いただけだ。」
「リーマスにも内緒にしてね?リーマスは叱る時、怖いんだもの。」
「お前の成績が下がったらうっかり口が滑るかもしれないな。」
「大丈夫よ、OWLの採点を想定してのレポートの採点は今のところどれも『O』を貰えているから。シリウスでちょっと充電したかったの。」
自らあまり甘えてこないレンがこうもシリウスにくっ付き、落ち着く。ともらす彼女の姿にシリウスは嫌でも表情が和らいでしまう。
本当は親として叱らねばいけないのにと、思いつつも喜んでしまうあたり親バカだなとシリウスは苦笑した。
「シリウスも少し元気出たかしら?愛しい娘に逢えて。」
「どうだろうな。」
「そこはお世辞ででも、出たよ、って言うところじゃないかしら?」
そう言い拗ねた様子を見せればシリウスは笑い声をもらし、揶揄ったのね!とレンは更に拗ねた様子を見せる。
レンはそのままシリウスの胸に顔を埋めて動かなくなるも、シリウスも退けとは言えなかった。
「シリウス…また逢いに帰ってきても良い?」
「バレて退学になっても知らんぞ?」
「そしたらずっと一緒に居られるわ。ヴォルデモートを倒しにも行けるし、魔法薬の研究もできるし、ワームテールをとっ捕まえてシリウスを自由にもしてあげられる。万々歳よ。」