「ヘドウィグが襲われたの…魔法の香りがしたわ…ヘドウィグにあんな悲しそうな目をさせて…ヘドウィグは、何もしてないのに…。どうして…どうして、なんの罪もない小さな命をそう簡単に襲うの…?」
ハーマイオニーの腰に抱きつきレンは言葉を絞り出しながら言えば、ロンもレンの背を撫でてくれた。
「誰がやったか判ったのか?」
「…あのガマ女の魔力の香りが僅かにしたの…。あの女…いつかギャフンと言わせてやるんだから…。でもハリーにはガマ女がやったって今は言わないで?今日はアイツの授業があるわ…また怒りを爆発させてしまったら…大変な事になってしまう。」
それにハーマイオニーもロンも小さく頷いた。
「私行くわね…2人とも有難う。落ち着いたから、大丈夫よ。」
レンは立ち上がり、悲しそうに笑んでから、教室を後にし次の魔法薬の教室に向かった。
レンは未だに心臓の鼓動が煩かった。腸が煮え繰り返るとはこういう事を言うんだろうと思った。
自分自身なんでこんなに怒るのか自分でも不思議なくらいに怒りがこみ上げ、腕の印が焼けるように熱い代わりに他が寒いくらいに冷たい。
「今度は作戦変更って訳ね…。」
レンは自嘲的に笑んでしまう。
心の平穏を保たなければ…そう思えば思う程、上手くはいかないものだと思い知らされてしまう。
気がつけば教室の前にはスリザリンとグリフィンドールの生徒が集まり、何やらドラコが紙をぴらぴらさせながら自慢げに何かを言っている様子だった。
「魔法省への影響力でいうなら、あいつらの頼みの綱はレンくらいだろうな。父上が仰るには魔法省はアーサー・ウィーズリーをクビにする口実を長年探しているし、それにポッターだが、父上は魔法省がアイツを聖マンゴ病院に送り込むのはもう時間の問題だって、仰るんだ。…どうやら魔法で頭がいかれちゃった人の特別病棟があるらしいよ。」
ドラコは顎をダラーンと下げ、白目を剥き、醜悪な顔をして見せた。