「バカ、そいつをしまうんじゃない!」
ハリーはフィッグおばさんの登場で安心をしたのか杖をしまい、おばさんは慌ててそう叫ぶ。
「まだ他にもその辺に残っていたらどうするんだね?あぁ、マンダンガス・フレッチャーの奴、あたしゃ殺してやる!」
「フィッグおば様、落ち着いて…」
ハリーはぽかんとしながらフィッグおばさんを見つめ、レンは苦笑をしながらそう声をかける。
「貴女が来てくれなかったらどうなっていたか…あいつめ、行っちまった!ちょろまかした大鍋がまとまった数あるとかで、誰かに会いに行っちまった!そんな事したら生皮を剥いでやるって、あたしゃ言ったんだよ!吸魂鬼!」
フィッグおばさんは手を揉みしだきながらレンに説明する様に言ったかと思うと、ハリーの方を向き急げと声をかける。
「此処でぐずぐずしている間はないよ!急ぐんだ。さぁ、あんたを家に帰してやんなきゃ!あぁ大変な事になった…あいつめ、殺してやる!」
「でも…」
ハリーは1度に起こった事が理解出来ない様で、ショックを隠しきれない表情だ。
吸魂鬼と出会った瞬間と同じくらいショックな顔をしていて、レンは小さく笑ってしまった。
「おばさんが…貴女が魔女?」
「あたしゃ、出来損ないのスクイブさ。マンダンガス・フレッチャーはそれをよく知ってる。だから、あんたが吸魂鬼を撃退するのを、あたしが助けてやれる訳がないだろう?あんなにあいつに忠告したのに…あんたになんの護衛も付けずに置き去りにして…」
「そのマンダンガスが僕をつけてたの?…ちょっと待って、あれは彼だったのか!マンダンガスが僕の家の前から姿くらまししたんだ。」
「そうそう、そうさ。でも幸い、あたしが万が一を考えて、ミスター・チブルスを車の下に配置しておいたのさ。ミスター・チブルスがあたしん所に危ないって知らせに来たんだ。でもあたしがあんたの家に着いた時にはあんたはもう居なくなってた。それで今みたいな事が…あぁ、ダンブルドアがいったいなんて仰るか?…お前さん!」
おばさんが甲高い声で、まだ路地に仰向けにひっくり返ったままのダドリーに叫んだ。
「さっさとでかい尻を上げるんだ。早く!」
「ダンブルドアを知ってるの?」
ハリーはその様子を見つめながらおばさんにそう問う。