「うん、其処にあったりなかったり部屋があるって、ドビーが教えてくれたんだ。」
ハリーがレンにヒソヒソと教えてくれ、レンは判ったわ。と返事をすると荷物を持ったままスタスタと歩いていく。
あまりにも普通に歩いていくので3人は驚き「警戒心がなさすぎる」とロンは溜息を吐いた。
「これでも、近くに人が居るか居ないか、くらいは探っているのよ。」
「聞こえてたのか」
「普通の態度で警戒は怠らない…それくらいはしないと騙せないでしょう?」
とレンは小さく笑った。
「止まって。」
ハリーの言葉に8階まで来た所でレンは止まると、ハリーは忍びの地図を使い始めた。
「フィルチは…3階だ。それとミセス・ノリスは5階」
「アンブリッジは?」
「自分の部屋だ…オッケー。行こう。」
そしてドビーが教えてくれたというその場所まで来ると、足を止める。
「ドビーは気持ちを必要な事に集中させながら、壁の此処の部分を3回行ったり来たりしろって言った。」
そう言われ、レンは気持ちを集中させる。
『29人全員が入れ、戦いを学べる…練習できる部屋が必要なの…』
石壁の前を通り過ぎ、窓の所で折り返して逆方向に歩き、反対側にある等身大の花瓶の所でまた折り返す。
それを3回繰り返すとそこに大きな扉が現れた。
ハリーが先頭で中に入ると、8階下の地下牢教室の様に揺らめく松明に照らされた部屋があった。
壁際には木の本棚が並び、椅子の代わりに大きな絹のクッションが置かれている。
そして一番奥の棚にはいろいろな道具が収められていた。
隠れん防止機、秘密発見機、敵鏡…。
「これ、失神術を練習するのに使えるな。」
ロンが足でクッションをひとつ突きながら夢中になっていた。