第48話
それからの2週間、練習のない夜はレンとハーマイオニーは金貨ひとつひとつに実験を重ね、正常に作動する事を確認した。
「貴女の体に負担をかけてしまうのは判るのだけれど…これを誤って使ってしまってもバレない様に術を施してもらえないかしら。」
「私もそのつもりだったわ。持ち主の手から離れればただの金貨に戻るように細工をしておくつもり。」
そう言い、4回目の会合へと2人で向かう。
2回目3回目共に良い会合だった。
2回目にはあのネビルがハーマイオニーの武装解除を見事にやってのけ、3回目にはコリンが妨害の呪いを習得し、パーバティは粉々呪文を発して、隠れん防止器が乗ったテーブルを粉々にした。
そして4回目の会合が終了した時、レンが声を上げ注目を自分に向ける。
「貴女から発表して皆に配って」とハーマイオニーに言われたからだ。
「今日で4回の練習を行った訳だけれど…クィディッチの練習日や天候によって集まれる日が度々変更になったのは皆も知っていると思う。その度に寮の違う生徒が大広間で頻繁にテーブルを行き来するが目撃されるのも危険だという事も…きっと皆いままでドキドキしていたんじゃないかしら。それを解消するアイテムを皆に配ろうと思うから、帰りに1人1つずつ取りに来て欲しいの。…これから仕組みと使い方を教えるわね。」
そう言い、カゴに28枚の金貨をジャラジャラと広げて皆の見える位置で宙に浮かせる。
そしてポケットから1枚の金貨を取り出せばそれをハリーに手渡しそのコインにハリーの魔力を覚えさせる。
レンはカゴから1枚の金貨を取り、その縁を皆に見せる。
「本物のガリオン金貨はココ。ココには鋳造した小鬼を示す番号が書かれているだけなのだけれど…此処にある金貨は今日の日付になっているの。ハリーが次の会合の日を杖で叩きその金貨に刻めば、此処にある28枚の金貨全ての縁にその日付が刻まれます。そしてその時熱を発するから、ポケットに入れておいてくれれば気付けると思うわ。」
レンがそこまで言うと、全員がシーンとしている。
「えっと…それで、もし誤って使ってしまっても大丈夫なように、持ち主の元を離れたらただの金貨に戻る細工をしたいから私の所へ来て欲しかったの…失くしてしまったら私の所へ来てくれればまた作るわ。でも出来たら使っちゃったりしないでね?…ほら、もしアンブリッジに疑われて荷物検査されても、金貨がポケットから出てきても何も問題はないと思うし…ダメだったかしら…?」
あまりにも無反応な皆に、レンはだんだんと声を小さくしていき、しょんぼりとした。