「キミ、変幻自在術使えるの?」
「えぇ…。ハーマイオニーに手伝ってもらって作ったわ。」
テリー・ブートの声にレンはそう言うと「それNEWT試験レベルだぜ?」と声を呑んだ。
「本当は1回目の時に渡そうかなって思ったのだけれど…間違いがあったらいけないって何度も実験をしたのよ。だから誤作動はないと思うわ」
「キミ達どうしてレイブンクローに来なかったの?」
「ハーマイオニーはどうだか判らないけれど、私の事を組分け帽子はクレスメントだからスリザリンに入れたがっていたわ。母と同じグリフィンドールが良いって言ったの。スリザリンになんかに入れたら燃やしてやる覚悟だったわ。」
そう言うと笑い声と共にザワザワとし始める。
「えっと…これ、使って良いかしら?」
そう言うと皆は賛成の声を上げ、1人ずつ受け取る列を作る。
レンは1人ずつ杖腕の方を出してもらい、掌にコインを置きながら、そのコインに持ち主の魔力を覚えさせた。
全員が受け取り寮へと戻っていけばレンは「ふぅ…」と小さく息を吐いた。
「あのね、僕これで何を思い出したか判る?」
それにレンは小さく首を傾げた。
「死喰い人の印。」
「えぇ、それをヒントにしてハーマイオニーと考えたの。」
「でも私達は皮膚にじゃなくて金属の欠片に刻んだのよ」
「あぁ、キミ達のやり方の方が良い。うっかり使っちゃうかもしれない危険性以外はね」
ハリーはニヤリと笑ってコインをポケットに滑り込ませた。
「残念でした…間違えたくても他に本物を持ってない」
ロンは悲しそうに弄りながら言った。

クィディッチシーズン最初の試合が近付いてくると、この会合は暫くお休みになってしまった。
それもグリフィンドール対スリザリンの試合が近付き、アンジェリーナが殆ど毎日練習をすると言い出したからだ。
他の寮もこの試合には関心と興奮を嫌が上にも高めていた。
是が非でも自分の寮を勝たせて見せると各寮監も考えている様で、試合1週間前になるとマクゴナガルが宿題を出すのを止めてしまった程だ。
「貴方方は今やるべき事が他に沢山あると思います。」
そう言うマクゴナガルにレンは自分の耳を疑ってしまう。