大広間で夕食を終えると図書室で勉強する毎日が続いた。
あの秘密基地のような本棚の裏には行かなかった。
今の姿を自分と同じ頃の若き親達に見せたくなかった。
レンのいる時でドラコ達がいない時はハリー達や双子、リーも姿を見せてくれたが、レンは上手く笑えなかった。
嬉しい気持ちは多分あるのだが、心が動かない。
DAの会合も行ける時といけない時が出てきた。
『ドラコを振り切れそうもない。行けないと伝言頼んだわ』
そうとだけ指輪に祈る時はほんの少し胸がちくりとし、そこから心が冷えて行く様に冷たくなっていく感覚がしたし、常に冷たい声が囁く状況にもだいぶ慣れてきてしまった。

12月になると監督生は忙しくなり始め、レンは少しホッとした。
ドラコも付き纏いが少し減るからだ。
クリスマス休暇は帰る方にレンはサインをした。家でゆっくりしたい。そう強く思う程だ。
12月最後の会合にはレンも参加する事が出来た。
レンはドラコに捕まらぬ内にと早めにくれば、綺麗に飾り付けられた必要の部屋があった。
百あまりの金の玉が天井からぶら下がり、そのひとつひとつにハリーの似顔絵と「楽しいハリー・クリスマスを」と書かれている。
それを呆然と眺めていれば、ハリーが入ってきて驚いた様子を見せる。
「ドビーだね、こんな事をするのは。」
ハリーはひとつひとつを取り除きながら苦笑している。
「可愛い子じゃない。ひとつ貰って良い?」
変な物を欲しがるんだね、とハリーは笑い、取った物をひとつだけレンに手渡すと、レンはお礼を言い鞄に入れた。
「レン、大丈夫かい?」
「大丈夫よ。」
「また…笑えなくなってる。」
そうレンの頬を撫でるハリー。
「…アンブリッジがいなくなったら…グリフィンドールに戻れるかしら…?」
ハリーの指の温もりに思わず瞳を潤ませて消えそうな程小さな声で泣きそうな顔をして言えば直ぐにハリーは口を開くも、直ぐに扉が開く音にかき消され、レンの表情は既に元通りになっていた。