「校長室にあった肖像画のひとつが、僕に動くなって言ったんだ。ダンブルドアからの伝言だって。だから、レンの側にいるって言って出てきちゃった。」
「好きなだけ、いれば良いわ。…此処には、私しか居ないから。自分の家だと、思って自由にして。」
「うん、有難う…」
そう言えばまた視線を前に向けハリーは黙ってしまい、レンは片手をハリーの方へ差し出すとハリーは不思議そうにそれを見つめている。
「手、久し振りに繋いでくれる?」
そう言うと、ハリーは小さく笑ってその手を繋いでくれる。
「夜は…僕を庇ってくれて、有難う。でもさっき…病院にお見舞いに行った時、バレちゃったんだ。盗聴して。」
「そう…」
「ムーディが言ってたんだ。僕に、ヴォルデモートが取り憑いてるって。」
「あり得ないわ」
レンははっきりとそう言うと、ハリーはどうしてそう言えるんだ?という様な視線を向ける。
レンは大きく深呼吸するも、先程の様な吐き気は感じられず、ホッとしては言葉を続けた。
「取り憑かれたジニーを覚えていないの?操られ取り憑かれていた時の記憶はないわ。けれどハリーは記憶があった。…ハリー、貴方は…蛇になってそれを見て…多分だけれど、自分が自分で無くなってしまうようなそんな感覚に襲われてない?」
「どうして…知ってるの?」
「やっぱり。」
レンはゆっくりと身を起こすと、ハリーの隣に座り直し「私も同じだったの」とハリーに告白をする。
袖を捲り、腕の包帯を露わにしながら杖を一振りし、その包帯を解いて行く。
…この際、ハリーに嫌われても良い。…だが、これを見せた上で自分の状況を話し、彼の心が少しでも軽くなります様に…。
レンはそんな思いだったが、包帯が全て取り除かれ、それを見ていたハリーは信じられないというような表情をした後、レンをその驚いた表情のまま見つめた。