「ハリー。少し話をしてらっしゃいな。彼処は貴方のもう1つの家だと思って自由に来て良いから。」
レンはそう言うと、さっさとシリウスの家へと入って行く。
家はクリスマス一色だった。
シリウスは上機嫌で、鼻歌まで歌っている。
ハリーが仕方なさそうに部屋へと戻って行くのを見遣ればレンはまた家に戻ろうとした。
「レン、ただいま。それと、お帰り…かな?」
ちょうど屋敷に入って来たリーマスと鉢合わせ、レンは時が止まった様に動かなくなったが、リーマスの瞳が心配そうにレンを見つめた後、瞳がキラキラと輝いてはポンポンと頭を撫でてくれる。
「レン、お疲れ様だったね。…一晩中力を使っていたと聞いたよ?」
「…あー…えっと…リーマスもお帰りなさい。それとお疲れ様。」
レンがそうとだけ言い、戻ろうとしていた体をそのまま動かし家に帰ろうとすれば、リーマスによってそれを制されてしまう。
「随分無理をしたようだね。どうしたんだい?そんな顔をして。」
レンは口を開けなかった。
開いてしまえば凍らせた心が溶けて、全て吐き出してしまいそうになった。
「少なくとも私の前では、心を閉ざさなくて良い。私は何時だってレンの味方だからね?家にキミは帰ってきたのだから安心しておくれ。」
リーマスの優しい声を聞く度に瞳が潤み顔を背ければ、リーマスは強くレンを抱きしめその背を優しく撫で、レンは直ぐに声を上げて泣いてしまった。
肖像画の叫び声にレンの声はかき消され、リーマスはそのまま抱きかかえて厨房へと入り、慌てて出て来たシリウスがそのカーテンを閉めに行く。
レンはそのままリーマスの膝の上に座り、しがみついたまま泣き続け、戻ってきたシリウスも何があったんだと言う様な表情をしている。
どこからか出てきたフレッドとジョージもそこにはいた。