「しないよ。一時的に眠らされていたから、少し病棟で休ませてもらっていたんだ。思ったより効きが悪くて驚いて居たみたいだけれど。」
私達はキミのお父さんの所に行ってから喫茶店へ行くから、上で落ち合おう。とリーマスは言うとレンを支えて歩き始めた。
エレベーターに乗り、ふとリーマスは「夫人はなんて言ってたんだい?」とレンに訊ねる。
「言葉は聞こえなかったけれど…その魔力と瞳が心配の色をしていたわ。きっとネビルを心配していて、力になってあげて欲しい、そう言っている様に思えたの。」
レンはその後アーサーの病室を訪れた。
モリーと何か言い合いをしている様だったが、アーサーはレンの顔を見ると笑みを浮かべ怪我をして居ない方の手でレンを招き強く抱きしめてくれた。
「守ってくれて有難う、レン。助かったよ。」
そう耳元で小さく囁かれレンはポロポロと涙が溢れでてしまった。
ちゃんと守れなくてごめんなさい。レンがそういえば何を言ってるんだと頬を摘まれてしまう。
「キミの力があったから私は今此処に居られる。あの時キミが力を使ってくれなかったら私は噛み殺されていただろう。」
「でもそこまでひどい怪我をさせてしまったわ。ハグリッドにも怪我をさせてしまった…私、自分の力が信じられないんです…。」
「そんなに自分を責めるもんじゃないよ、レン。不意を突かれたんだ、私が怪我をしてから気付いたとしても仕方のない事だしね。私は初めてあの力のお世話になったがとても暖かく心地の良い優しい力だった。あんな力を使える自分を褒めてやらねば可哀想だ。あんな優しい光の心を持つキミを私は好きだよ。だから、あまり責めて虐めないであげておくれ。…学校で、子供達が悪さをしすぎないよう、頼んだよ?」
レンはそれに曖昧に微笑めば、リーマスはアーサーと話があるとかでレンは一人上の喫茶店へと向かう。