「本当の事を言え!キューコンダーとかがダドリーを傷つけたのなら、なんでお前が退学になる?お前が例のあれをやったのだ、自分で白状しただろうが!」
この人は本当に頭の悪いマグルだと、レンは失礼ながらに思ってしまう。
「未成年が魔法をマグル…貴方達のような魔法を使えない存在の前で使うことを禁じられているからです。それは貴方達だってよくご存じの筈でしょう?」
「ならなぜお前は退学にならない!?」
バーノンは矛先をレンに向け、バーノンのレンに対する言葉遣いにダドリーはぎょっとしたような様子で、心配そうにレンを見ている。
「先程も言ったでしょう?私はクレスメント家当主。大人として認められ外で魔法を使う事も許されているんです。」
レンが冷静にそう答えれば、バーノンはハリーを睨み「なぜまたキューコンドイドはリトル・ウィンジングにいた?」と尋ね、それにはハリーもレンも小さく首を傾げた。
「お前だ。お前が此処にいるからだ!」
「僕にもなんで吸魂鬼があそこにいたのかは判らない。」
「ペチュニアおば様が仰っていた通り、吸魂鬼は普通ならばアズカバンという監獄の看守をしています。其処に犯罪者が居たのならば、彼らが出向き捕まえる…なんて事もあるかもしれませんが、それは脱獄した凶悪犯に行われるケースが高い。勿論ハリーは犯罪者でもないし、私も違う。」
バーノンが言いそうな事を先回りしてレンが言えば、バーノンは小さく頷いて見せた。
「なら何故だ?」
「あの人が送り込んだに違いない…ヴォルデモート卿だ。」
ハリーがそう言うと、バーノンはその名前は聞いた事があると呟き始め、ハリーは自分の両親を殺した相手で死んだと言われていたが、最近戻ってきたという事を、冷静を保ちながらゆっくりと言い聞かせていく。
勿論その言葉は、きっと自分をもそう納得させる為に言っているのだろうと、少なくともレンにはそう感じた。
「戻ってきた…?」
ペチュニアは囁くように言い、彼女の方を見ると、嫌悪感とは違い、恐怖で大きく見開いていた。
ペチュニアには判るのだ。
ヴォルデモートが何なのか。
どれ程の力をもち恐怖を与える存在なのかを。