後ろからついて来ていたドラコは、「ポッターが馬鹿なのは知っていたが、スミスの奴はもっと馬鹿だな。レンが補習な訳ないだろ。先生はレンの才能に気付き開花させようと個人授業をなさってくれたのに。」と、憤慨した様子に、ドラコの中のスネイプ像が気になってしまい、頭の中のスネイプに、2年生の時のあの先生の様にスマイルとキラキラした空気を纏わせてみれば、何やら酷い鳥肌に襲われ考えるのを止めた。

1日の授業を終えれば、3人にレンは図書室で勉強すると先に帰らせて、いつもの隅の席を陣取る。
殆ど5年生で溢れかえり、グリフィンドール寮生が居るテーブルではアンブリッジが山の様な宿題を出した事をブツブツ言っては本にかじりついていたところから、あのアンブリッジのしそうな事だなと苦笑した。
自分もさっさと宿題を終えねば…それで終わったらあの場所へ行こう。
ここなら本を探しに行くふりをして向こう側へいつでも行く事が出来る…。
「あの、他に席が空いていないの…ご一緒させてもらっても良いかしら?」
レンはレポートに集中しながら適当に「どうぞ、ご自由に。」と一言返せば、ひとつ席を空ける訳でもなく真隣に座られレンは顔を上げれば其処に居たのはハーマイオニーとロンだった。
レンは無表情のままこくんと数度小さく頷くとそのまま本に視線を戻した。
『私達、ここでコソコソ勝手に話すから勝手に聞いて?』
ハーマイオニーがすっと差し出したメモにはそう書かれており、レンはそこにOKとだけ走り書きをした。
「それにしてもハリーは大丈夫かしら…あのスネイプと2人で閉心術の授業なんて。」
「きっと嫌がらせされまくってるに違いないぜ?」
ハーマイオニーの隣に座り、顔を近付けながらロンもヒソヒソと話し始めている。
「終わったらここに来てくれる筈だから…待つしかないわよね…」
『スネイプの個人授業なら3年の時に受けたわ。あの人は口で説明するよりも体で覚えろ、な教え方をする。ハリーがどう対応するか、ね。私は調合だったから一度見本は見せてもらえたけれど、閉心術の授業ならそれは見込めないわね。』
レンがハーマイオニーとの間に調べた事をメモするのに使用していた下書き用のメモ用紙にそう走り書きをすれば「そうなのね…」とハーマイオニーは心配そうに声を漏らした。
その後2人は黙々と宿題をやり続けていた。