「スネイプとの練習を重ねれば重ねるほど痛くなってくるし、前にレンに聞いたあの廊下の夢を毎晩見る。本当うんざりだよ。閉心術について何か知ってたら教えてもらっても良い?」
「そうね…まず呪文はオクルメンシー。反対魔法の開心術の呪文はレジリメンスで、この魔法をを使われたその時、見るべき感情や思考がない常態でないといけないの。だから、まずは自分の感情をなにも感じなくなる様に切り離さなきゃいけないわ。」
ハリーはオクルメンシーと何度かブツブツと唱えその呪文を覚えようとしている様だった。
「寝る前の時間とかに瞑想してなにも考えない時間を作らなければならないわね。…でも色々気になる事がある時に心を無にするのはとても難しい事だって私もよく判るわ。ヴォルデモートなんかに負けてたまるか。そう気を強く持って。」
レンはハリーに優しく微笑みかけ彼も笑み返してくれれば、直ぐに表情を凍らせれば、寮に戻るわね。と部屋から出て行った。
DAがない夜は図書室に行き時折本棚の向こう側に行けば、その懐中時計でシリウスと伝言のやり取りをする日々が続いた。
時間が合わないのか、直接話しが出来た時は数回に一度位だったが、レンにとってはそれが心の支えだった。

宿題も山程出続け、1月もあっという間に過ぎ2月になり、レンは次のホグズミードがバレンタインにあるという事を初めて知り、ドラコはそれに驚きを隠せない様子だった。
「一緒に行こう?」
「行かないわ。欲しい物も特にないし、興味ないもの。」
レンは即答で断った。
前日に色々とある準備を進めていたレンだったが、14日、ドラコは朝早く起き談話室でレンを待っていたかの様に、レンが起きてくるとその手を取り歩き始める。
「ちょっと待って、ドラコ。何処に行こうと言うの?」
「キミをちょっと気晴らしに誘おうと思ってね。」
ドラコはニヤリと笑いそのままグラウンドの方へと連れて行くと「此処で何をするの?」と訊ねるレンを気にもせず箒を持ち出し、レンを自分の箒に横座りさせれば、ドラコは空へと飛び立ってしまう。
なんて強引な…と思ったが、初めて見る選手側からのクィディッチのグラウンドがとても新鮮だった。