第64話
「そんな聞き方をするのはレンくらいね。だいたいの女の子はそんなものの聞き方はしないものよ。」
大広間に食事をしにくれば、そんな声がし、レンは小さく首を傾げ「呼んだ?」と声をかければ、話しをしていたハリーとハーマイオニーはビクッと身を震わせレンは僅かに眉を顰める。
「あら、悪口だった?」
「そんな訳ないでしょう?驚いたのよ。」
ハリーはレンの悪口なんて言うわけないだろ。となにを言い出すんだという様な表情をし、レンと視線が合えばポツリと口を開く。
「例えば、僕がキミとチョウのどちらが好きか気になって聞きたくて仕方がない時、どう行動する?」
何だその質問は、と思いつつもレンは首を傾げ考える仕草をしてみせる。
「我慢が出来ない程に気になったら、ハリーは私とチョウのどっちが好き?って聞くわね。」
「やっぱ僕、レンと一緒の方が落ち着ける。」
ハリーはそう言いながら、はぁ…と深く溜息を吐く。
「ちょっと、何の話?」
「んー女の子はあまりそういう風に聞かないって、ハーマイオニーが。」
「ふーん?そういうものなのね。私にはよく判らないわ。…それで?私がそう聞いたらハリーはどう答えるつもり?」
レンは揶揄ってみると、ハリーは「うーん」と悩んでみせる仕草をする。
「レン?」
「そこはチョウって言ってあげなさいよ!」
ハーマイオニーはペシッとハリーの肩を叩き、ハリーは思わず笑ってしまっている。
「だって、どっちと一緒にいて楽しくて落ち着けるかって言ったらレンかなって。」
「ふふ。有難う。その言葉だけでも今日1日頑張れそうだわ。」
レンは思わず口元に笑みを浮かべてしまうも、どうかなさったの?とアンブリッジが背後に居り、レンは小さく首を振った。
「彼女が私がハンカチを落としてたって持ってくれて、お礼にお気に入りになったエピソードを聞かせていたんです。…有難う、レン。これ気に入ってたの。」
「どう致しまして。次も拾ってあげられるとは限らないから気をつけた方がいいわ。」
「えぇ、そうするわね。」
ハーマイオニーの嘘にレンは合わせるとそのままスリザリンの席に着き、軽く食事をすませるとレンはさっさと席を立ち、その場を後にする。
スリザリンの生徒はそれを見つめながらくすくすと話し始め、アンブリッジはその一部始終を見つめると何やら考え始めた。