第65話
「どうした?」
「どうもしないわよ、大丈夫。」
レンは上から降ってきた声にそう言えば苦笑する声が2つ…そう、レンを発見したのはジョージとフレッドだった様だ。
「廊下の隅で蹲って?」
「其処でそのまま寝ようって訳じゃあるまいし。」
「そんな嘘じゃ俺らは騙せないぜ?」
「…少し休めば大丈夫だと思ったの。嘘を吐いて騙そうと思った訳じゃないわ。」
そんな様子にフレッドは頭をワシャワシャと撫で、「此処じゃ落ち着いて話せなさそうだ。」と一言。
ジョージはそんなレンを横抱きにして立ち上がるも「痛…っ」と痛そうなレンの声に慌てるジョージ。
「悪い。腕を首に回してしがみついててくれ。」
言う通りに従うレンが辛くない様に自分の腕を椅子にできる様に支えては抱きかかえて空き教室に移動すれば、その身をそっと机の上に下ろしてくれた。
「行儀が悪いわね。」
「仕方ないだろ。少し背中見るぜ?」
「えーっと…無闇矢鱈と見せてはいけないんじゃなかった?」
「覚えてたのか。」と笑う双子に「別に良いけど。」とレンは背を向けると制服の上を脱ぎ、脱いだ物で前を隠しながら背を見せれば「針刺しの呪いだな」と双子は声を揃えた。
「こりゃ痛かったろ。」
「んー…最近の中ではそんなに。」
「ミイラになってたもんな。」
フレッドは前に回ってそう言うと、髪をワシャワシャと撫で回してくれ、ジョージは杖を一振りしてはその背中を治療してくれた。
「有難う。」
「どう致しまして。これくらい朝飯前さ。」
「姫君の柔肌を拝見した代金と思えば安いもんさ。」
とフレッドが付け足せば「何言ってんだ。」とジョージは頬を赤らめて反論しているのだろう、フレッドはニヤニヤと笑った。
2人はすぐに並んではレンに背を向け、レンは直ぐに制服を着ては身なりを整えるも、2人は肘を突き合っては何かボソボソと話をしていた。