「他には?」
「暫くの間、火星の動きは静かでした。それが年々輝きを強めていき、現在では我々の頭上で眩く輝いています。火星は争いを示す星。その星がその様に眩いという事は…そう遠くもない近い未来に大きな争いが起こる…と…。」
「流石です、クレスメント。我々ケンタウルスが空を眺めるのは、そういった時折記されている邪悪なものや変化の大きな潮流を見る為です。我々が今見ているものがなんであるかがはっきりするまでに、10年もの歳月を要する事があります。この10年間、魔法界が二つの戦争の合間の本の僅かな静けさを生きているにすぎないと記しています。戦いをもたらす火星が我々の頭上に明るく輝いているのは間も無く争いが起こるであろう事を示唆しています。どのくらい差し迫っているかをケンタウルスはある種の薬草や木の葉を燃やし、その炎や煙を読む事で占おうとします」
そして皆は起き上がり教室の床の上でセージやゼニアオイを燃やした。
ツンとする刺激臭のある煙の中にある種の形や徴を探す様に教えたが、誰もフィレンツェの説明する印を見つける事が出来なくてもフィレンツェは気にならない様子だった。
ヒトはこういった事が得意だった試しがないし、自分が出会った中でも得意だった人間は1人しかいない。ケンタウルスでも何年も時間をかけて身につける能力なのだとフィレンツェは教える。
最後に、ケンタウルスの叡智でさえ読み間違える事がある。この世の中には絶対に確実なものなどはないのだと生徒に印象付け授業は終わった。

最近の先生方もハーマイオニーも口を酸っぱくしてハリー達にOWLが近付いていると言い聞かせていた。
レンは別にいつも通りにやるだけだと、しらっと宿題を終わらせ自分の勉強をしていたが、それを恨めしそうにロンとハリーに睨まれてしまい、レンは2人が解らないところを丁寧に教える事にした。
5年生全員が何かしらのストレスを感じている様で、薬草学の授業でハンナ・アボットが突然泣き出し、自分の頭では試験は無理だから今すぐ学校を辞めたいと泣きじゃくって、マダム・ポンフリーの鎮静水薬を飲まされる第1号になった。
そんな傍、DAは守護霊の魔法に取り掛かっていた。
ハリーはレンと皆が来るより出来るだけ早く『必要の部屋』通称あったりなかったり部屋へ向かう。