「レンはあれからどうしてたの?」
「思い出さなきゃダメ?」
質問に質問で返すのはどうかとも思ったが、レンがそう言うとハリーはきょとんとしては首傾げる。
「あの日、リーマスに連れられて帰ったらシリウスにもの凄く怒られたの。今思い出しても気持ちが落ちるわ…自業自得だけれど。それから毎日シリウスかリーマスのどちらかが側にいて、シリウスがわざと染みる様に傷の手当てをして意地悪をする時があるのよ。」
それにハリーは思わずニヤリと笑ってしまった様だ。
「目が見える様に、だと思うのだけれど、スネイプが毎日薬を送るか持ってきてくれるお陰で、スネイプVSシリウスが繰り広げられて、嫌味を散々言い合って、シリウスの機嫌が最悪になったまま、傍に居てくれるんだけれど…その後の手当てはちょっと痛いわ。」
ハリーは想像出来てしまったのだろう、うわぁ…と声を漏らしてしまう。
「でも色々情報は入ってくるし、良いじゃないか。」
「ねぇ、ハリー…よーく考えて。1人で危ない所へ飛び込んだ前科者が側にいて、その子が瞳を輝かせる様な情報を与えると思う?」
「思わない。」
ハリーは思わず笑いながら即答すると、そういう事よ。とレンも小さく笑った。
「私はただ家でぼーっと過ごして、何かしている物音を聞いていたり、皆が無事か魔力を見ては、あー無事だなーって思ってシリウス達に報告して終わる毎日よ。…でもハリー。貴方はダンブルドアにずっと家に閉じ籠ってなさいって言われた訳じゃないでしょう?気になるのなら逢いに来てくれれば良かったのに。」
レンがそういうと「あ。」と今思い出した様な声を漏らすハリー。
「あー…なんかホグワーツからダーズリーの家に戻るってなると、近くに魔法族が誰も居ないって思い込んじゃうみたいで…頭から抜けちゃってた。レンはマグルの学校から一緒だからかな?」
「判らないわ。でもそんな状態なのに一昨年は頼ってくれたのね。ちゃんと思い出してくれて嬉しいわ。」
レンがそういうと、ハリーはどこか恥ずかしそうに小さく笑った。
「ハリーも落ち着いて来たみたいだし、私はそろそろ帰るわね。色々あって身も心も疲れている筈だし、今日はもう何処にも出かけたりしないでゆっくり休んで?」
「待って。帰らないで。…その…レンはまた怒られちゃうかもしれないけど、今は一緒に居て欲しいんだ。」
レンはベッドで寝て?僕は床で寝るし。とハリーはだんだん小声になりながら言えばレンは小さく笑った。