「なら、こうして寝ましょう?たまにはこんな事も良い筈だわ。」
ベッドの上に座り壁を背凭れにすれば、隣に座るようにハリーに促し、そして手を繋ぎ寄り添う形で瞳を閉じる。
以前にリーマスやシリウスと手を繋いで眠ってもらった時はとても落ち着いた。
こんな事でハリーが安心するとは思えないが、1人ではないという事、安心して良いんだという事は判ってもらいたかった。
「うん、有難う。けど…傷に障るよ?」
「大丈夫よ。今までずっとミイラで、家に帰ればまたそんな生活でしょう?…こうしていたい気分だし、手を繋いでいると落ち着くの。」
レンがそう答えるとハリーは小さく笑み、自分の肩に寄りかかるようにしているレンに寄りかかるようにして瞳を閉じ眠りに就いた。
レンが目を覚ますとハリーはまだ眠っていた。
眉間に皺を寄せて眠っているハリーの姿に苦笑し、空いている手でハリーの髪をそっと撫でるとハリーの表情は穏やかになりレンはホッと息を吐く。
「レンは…」
ハリーは目を覚ますと手を繋いだまま呟くように言い、レンはハリーを見る。
「暗くて長い廊下があって、その先は行き止まりで鍵のかかった扉があるだけの気味の悪い場所知ってる?」
「そうね…思い当たる場所はいくつかあるけれど…それだけじゃ何処かは特定できないわね。」
どうしたの?とレンはハリーに聞いてみればハリーは複雑そうな表情をした。
「時々夢に見るんだ。何処だろうって思って…」
「そうね…」
レンが「魔法省とか魔法族の家にも…」と思い当たる場所を指折り数えながら言えば、ハリーは小さく笑った。
「ねぇ、僕退学になっちゃうのかな?」
自分でも場所の特定は出来ないと思ったのだろう、心細そうな声でそう言えばレンは繋いでいる手に力を込める。
「大丈夫。退学になんかならないわ。」
「うん…でも、もしもがあるかもしれない。」
「もしもがあったとしたら…そうね。」
レンは空いている片手を口元に添え考える仕草を見せてから、小さく笑みを浮かべる。
「私がファッジに頼むわ。やり方は様々だけれど、ずっと、判決を翻すまで。こう見えても魔法省大臣には気に入られているの。」
最後の一言を冗談っぽく言えば、ハリーは小さく笑った。