第69話
魔法省令
ドローレス・ジェーン・アンブリッジ(高等尋問官)はアルバス・ダンブルドアに代わりホグワーツ魔法魔術学校の校長に就任した。
以上は教育令第二十八号に従うものである。
魔法省大臣 コーネリウス・オズワルド・ファッジ

この知らせが一夜にして学校中に掲示された。
しかし城中の誰もが知っている話がどの様に広まったのかは、この掲示だけでは説明できなかった。
ダンブルドアが逃亡するとき、闇祓いを二人、高等尋問官、魔法省大臣、さらにその下級補佐官をやっつけたという話があちこちで持ちきりになり、それは正確に周りに広がった。
そしてマリエッタは今医務室にいる為か、その体験をしたと言うのはハリーとマリエッタだけな所為もあって直体験の話をハリーは常にせがまれていた。
ハリーは自分達に残した伝言以外は正確に伝えていた。
「ダンブルドアはすぐに戻って来るさ。僕達が二年生の時も彼奴ら、ダンブルドアを長くは遠ざけて置けなかったし」
薬草学からの帰り道、ハリーの話を熱心に聞いた彼は、ハリーを元気づける様にアーミー・マクミランが自信たっぷりに答えた。
それに、太った修道士が話してくれたんだけど…と彼が密談する様に声を落とすとハリー、ロン、レン、ハーマイオニーは、アーニーの方に顔を近づけて聞いた。
「アンブリッジが昨日の夜、ダンブルドアを探した後、校長室に戻ろうとしたらしいんだ。ガーゴイルの所を通れなかったってさ。校長室はひとりでに封鎖して、アンブリッジを締め出したんだ。どうやら彼奴相当癇癪を起こしたらしい。」
アーニーがニヤリと笑い、思わずレンもニヤリと笑ってしまった。
「ああ、あの人、きっと校長室に座る自分の姿を見たくてしょうがなかったんだわ。」
ハーマイオニーは玄関ホールに続く石段を上がりながらきつい言い方をした。
「他の先生より自分が偉いんだぞって。バカな思い上がりの、権力にとっつかれたババァの…」
「おーや、キミ、本気で最後まで言うつもりかい?」
ドラコが扉の陰から腰巾着をいつもの様に連れてするりと現れた。
「気の毒だが、グリフィンドールとハッフルパフから少し減点しないといけないねぇ」
「どうして貴方がそんな事をできるのかしら。」
レンはいつもの様に冷たい笑みをドラコに向ければ、ドラコは気取って言う。