「今に判る。さ、早く行った方が良い。…お前達、レンを支えてやれよ?頼んだぜ。」
ジョージはそう言いレンの額に口付けその手を離させようとし、レンはギュッと手を握ると二人にだけ聞こえる様に小さな声で瞳を閉じて囁く。
「貴方達が成そうとしている事にクレスメントの加護を。どうか無事で…」
手を離し二人の背をそっと撫で手を光らせれば2人はレンの両頬に口付け優しく笑んで見せた。
「さぁ、姫君が好きと言ってくれたソレを見せようじゃないか、相棒。」
「あぁ。レン、また後でな。」
2人はレンの前で小さくそう囁くと悪戯っぽく笑み瞳を輝かせれば皆に背を向け昼食を食べに階段を降りてくる人混みの中へと姿を消した。
アーニーは変身術の宿題が済んでないと呟きながら慌てて姿を消し、レンは行っちゃヤダと言いそうになるのを必死に耐え、大きく深呼吸すれば「行きましょう。」と3人を連れて大広間に入った。
『可愛らしい心の声がダダ漏れだぜ?』
俯きながら指輪を撫でていると、そう文字が刻まれ思わず小さく笑んでしまう。
『ごめんなさいね。貴方達の門出を祝ってあげなきゃいけないのに…今は寂しさでいっぱいなの。許してあげて。』
『次第に違う気持ちでいっぱいになるさ。それにまだほんのもう少し此処にはいる。』
『本当?』
『あぁ。安心して待っててよ。』
だがそれに返事をする前にハリーはフィルチに肩を叩かれ飛び上がるのを見れば、思わずレンも驚いてしまった。
「校長先生がお呼びだ。」
そう言うフィルチと心配そうに見つめるレンに「大丈夫。ちょっと行ってくるよ。」と微笑みかけてはハリーは大広間を出て行く。
レンは食事を取る気にもなれず、席に着けばかぼちゃジュースを口に運ぶ。
「ねぇ、レン…貴女何か知ってるんでしょう?」
「これから何が起こるか私も知らないの。…でも、どんな道を選んだって私は最後の最後まで彼らを応援するって決めてるわ」
レンが飲み物を飲み干すと、上の階からドンッドーンッと床が揺れるほどの爆発音がし始め、辺りから悲鳴が聞こえる。
レンはそのまま気にもせず、大広間で皆の食事が終わるのを待つと慌てたアンブリッジがレンの手を取り来なさい!と引っ張っていく。