第71話
休暇中、風は爽やかになり、だんだんと明るく温かくなってきた。
ほかの5年生と7年生は屋内に閉じ込められ勉強だらけで図書室との間を往復する事を苛々した様子だったが、レンは元々閉じ込められた生活をしていた所為か全く苦ではなかった。
だが苛々した雰囲気が嫌になってくると本棚の向こう側へ行きたくなるも、この休日中皆図書室に出入りしていた所為でレンはそれが出来なかった。
その腹いせではないが、こちらに背を向けてリーと話しているフレッドとジョージの髪や制服を魔法でバレぬ様にツンツンと引っ張り、彼らが振り向きそうになるとレンは羊皮紙に視線を向け、彼らが不思議そうにする。を何度か繰り返すと、それが見えていたリーは我慢しきれずに声を上げて笑い始めたのが、どこか楽しくてこっそりと笑ってしまう。
ハーマイオニーは勉強中に許せない。と言いたげに睨み、レンは勉強しようと視線を落とすも一度途切れた集中力は戻って来ない。
今度は…と、自分の席をそっと抜け出せば、人差し指を口元に立てて静かにしててと言いたげにリーに合図を送ると、リーは自分の方に意識を向けようと2人に話しかけ続けてくれる。
先程から双子は振り向く時にお互いに内側に顔を向けては後ろを見ていた…ならば…と、そろーっとフレッドは右、ジョージは左の方をトントンと叩いては、ジョージの右側の肘置きスペースにしゃがんで隠れ、そのままリーの後ろに移動しては隠れようとした。
が、直ぐにワシャワシャっと頭を撫でられ、顔を上げると額に柔らかな感触と、視線の先は誰かの着崩した制服とグリフィンドール寮生の身に付けているネクタイ。
直ぐにその人は離れ、少し前屈みになっていた上半身を起こせば「仕返し。」と悪戯っぽい声が降ってくる。
どうやらジョージは犯人を捕まえようと逆側から向いて見れば下にいるレンを発見した様だ。
レンは額を押さえては、頬を赤らめ慌ててリーの後ろに隠れてしまう。
「最近そんな悪戯が多いわ。」
「愛らしい我らが姫君が悪いね。」
「あぁ、俺達は悪くない。」
「リー、2人が揶揄って苛めるわ。」
「うん、悪い。俺もコイツらと同意見だわ。」
「…もう。3人は意地悪ね。」
「勉強は良いのか?」
「なんかこの苛々した雰囲気がなんか嫌で集中出来ないし退屈だから、貴方達の邪魔をしようと思ったの。」
「この時期に勉強が退屈って言うなんて」
ジョージはニヤニヤとし、フレッドもニヤリと口端を緩めてしまっている。