「ハリー、これはあまり長い間話していられるアイテムではない。私の渡した物はどうした?」
「シリウスがくれた物は大事にとってあるよ?」
お互い「?」が飛び交う会話であったが、シリウスが折れ「それでどうしたんだ?なにかあったのか?」と首を傾げた。
誰かが側にいるのだろう、何やら紙をめくる音がする。
「レン、其処にいるなら邪魔除けをかけておきなさい。外なのだろう?」
「判ったわ。」
レンはシリウスの言葉に邪魔除け魔法をかけ誰にも聞かれぬ様にし、レンはハリーとシリウスの会話を邪魔する気はない様で、そっとハリーの肩に寄りかかりながら、貰った食べかけのチョコを食べながら時折相槌を打つ様にこくんと頷くだけの、ただハリーと話しています。を装い続けた。
ハリーはスネイプの憂いの篩で見たという、ハリーの父親ジェームズとシリウス、リーマス、ピーター、そしてスネイプの話をし始めた。
あまり長い間話せるアイテムではないという事を気にしているのか、簡潔的に話を始める。
どうやらジェームズとシリウスはただそこに存在しているというだけでスネイプを目の敵にし虐めていた様だった。
「ハリー、そこで見た事だけでキミのお父さんを判断しないでほしい。まだ15歳だったんだ。」
そう聞き慣れた声がしちらりと時計を見ると時計の本体にはシリウス、蓋の部分にはリーマスが映っていた。
複数いる場合か、複数人それに話しかけている場合はそういった使い方もできるのか…とレンは感心した。
「僕だって15だ!」
「いいか、ハリー。ジェームズとスネイプは最初に目を合わせた瞬間からお互いに憎み合っていた。そういう事もあるというのはキミにも判るはずだね?ジェームズはスネイプがなりたいと思っているもの全てを備えていた…人気者で、クィディッチが上手かった…殆どなんでも良く出来た。ところがスネイプは闇の魔術に首までどっぷり浸かった偏屈な奴だった。それにジェームズは…キミの目にどう映ったかは別として、ハリー…どんな時も闇の魔術を憎んでいたよ。」
シリウスがゆっくりと言い聞かせるように話す。
「うん。でも、父さんは特に理由もないのにスネイプを攻撃した。ただ単に…えーと…シリウスおじさんが『退屈だ』と言ったからなんだ。」
ハリーの申し訳なさそうに言う言葉に「自慢にはならないな。」とシリウスが急いで言うと、リーマスはシリウスを見ながら言葉を続ける。
「いいかい、ハリー。キミのお父さんとシリウスは、何をやらせても学校中で一番良く出来たという事を理解しておかないといけないよ。レン、そこで興味なさそうにしながら聞いているキミも良く聞いておきなさい。」
思わず声をかけられレンは砂糖菓子のスニッチをちょうど齧っていた所でそのまま「聞いてるわよ。」と一言返すとそれが見えていたのだろう小さくリーマスが笑う。