先生方はアンブリッジに協力しようとは微塵にも思っていない様だった。いつもの言い訳のそれを盾にしている様だ。
フレッド、ジョージの脱出劇1週間後に、クリスタルのシャンデリアを外そうと躍起になっているピーブズの側をマクゴナガルが素通りしたのをレンはハリーと目撃したし、口を動かさずに「反対に回せば外れます。」と確かに教えたのを聞いて2人で笑ってしまった。
極め付けは、あの2人が旅立たせてしまったモンタギューがトイレへの旅からまだ回復していなかった。
まだに混乱と錯乱が続き、ある火曜日の朝、両親が酷く怒った顔で馬車道をずんずん歩いてくるのが見えた。
「何があったのか言ってあげた方が良いかしら…。そうすればマダム・ポンフリーの治療に役立つかもしれないでしょ?」
「勿論、言うな。あいつは治るさ。」
ハーマイオニーの心配そうな声にロンは無関心にいった。
「アンブリッジにとっては問題が増えただろう?」ハリーが満足げにそう言った。
ハリーもロンも呪文をかけるはずのティーカップを杖で叩いていた。
ハリーのカップには足が4本生えたが、短すぎて机には届かず空中で足を虚しくパタパタさせ、ロンの方は短い足が4本ひょろりと生えて、机からカップを持ち上げられずにぐにゃりと曲がりカップは二つになった。
「そのままだったらどうするの?」とハーマイオニーは言いながら魔法でロンのカップを元に戻してやったが、ロンはどうでも良いと苛々した様子だ。
「ハーマイオニー、そんなに誰かの事を心配したいなら、レンや僕の事を心配してよ!」
「2人の事?」
「そうさ。レンはあれから元気がないし、僕はママからの次の手紙がついにアンブリッジの検閲を通過して届いたら…」
「あぁ、レンは心配いらないわよ。色々自分の処理出来ない事が起こりすぎてオーバーヒートしただけだから。」
「…ハーマイオニー…。」
「もう通常運転よね?」
「一応は…そうね。取り敢えずあの人達に現状をお手紙に書いて送ったわ。彼達が旅立ってからのホグワーツを教えてあげようと思って。…病が流行した…とか、フィルチさんが沼地を舟で渡してくれてます。とか、それっぽくね。検閲されても良い様に大した事は書けなかったけれど。」
「それで…あの事は返事したの?」
ハリーはレンに聞き難そうに聞きレンは苦笑しながら「あの熱烈な告白劇場の事?」と言えばこくりと頷いた。