「何度も何度もそうしつこく言う程、そうしたくなくなるものよ、ハーマイオニー。」
何度も言われ気が滅入った表情をしているハリーをレンは思わず庇ってしまう。
ハーマイオニーの気持ちもよくわかるが、やる気がなければ何事もうまくはいかない。
「だって毎晩のレンとの練習が何の役にも立っていないのよ?昨日の夜ハリーがまたブツブツ言ってたってロンから聞いたもの!」
ロンをハリーは睨みつけたが、ロンは恥じ入った顔をするだけだった。
「でも、夢を見る回数は減ったかもしれないでしょう?確かに一刻も早くスネイプに言いに行くべきで特訓すべきっていう事は私もわかっているけれど、そもそもハリーが自ら進んで真剣に取り組む気持ちにならない限りうまくいかないわ。あんなにネチネチと5年間もされ続けてる相手にそんな気持ちになる方がすごいと思うわ。」
「でも何かあってからじゃ遅いのよ、レン。」
「ならハーマイオニー。貴方は私や心底嫌ってる相手に、開心術で防御の仕方も教わらないまま頭の中や過去の記憶の中を洗いざらい見られても良いのね?それでも積極的に取り組める?」
「それは…うん、積極的にとはいかないかもしれないけれど、頑張るべきだわ!自分のためになるんですもの。そうだわ、ハリー。そんなにスネイプが嫌ならレンに開心術をかけてもらってコツを掴めば良いのよ!」
良い考えだわ!と瞳を輝かせ始めたハーマイオニー。
「ハーマイオニー…流石にレンにそこまでさせられないよ。」
「どうして?」
その言葉にハリーは信じられないという様な顔をしレンは小さく溜息を吐く。
「ハーマイオニー…貴女なら判るでしょう?どんな人だってどんな相手にだって言えない事、知られたくない事、言いたくても言えない事があるって。それを勝手に土足で踏み込んで荒らしに荒らしていく事なのよ。」
「あ…そうよね、それは言いすぎたわ。ごめんなさい。」
レンが腕をぎゅっと無意識に握っていたのにハーマイオニーが気付くと、申し訳なさそうに頭を下げた。
「それに今OWL試験への取り組みでそんなに時間がないでしょう?せめて言いに行くのは宿題を全て終わらせて時間に余裕ができてからじゃないと、ハリーが可哀想だわ。」
レンはそういうとハリーは大きく頷き、ハーマイオニーは“今は”言う事を諦めた様に小さく息を吐いた。
「レン、有難う」
ハリーは小さくレンにお礼を言えば、レンは小さく笑った。