だがグロウブはまたすぐに木を引っ張り始め、レンもグロウブの耳を引っ張り「ダ、メ!」と大きな声ではっきりと伝える。
そしてグロウブが離したらレンも離し、「い、い、こ」とにっこりして撫でてやる。
それを何度か繰り返していれば、だんだんレンはグロウブがレンと遊んでいるつもりでいる様な気がし、どっと疲れ大きく溜息を吐いた。
「レン!ハガー!」
レンがグロウブの肩でぐったりしていると、グロウブは一点を指差しそう叫び、そちらに視線を向けると2本の光線が揺れハグリッドを照らし浮き上がらせていた。
「おお、グロウブ。おきちょったか。」
「ふふ。ハガーってやっぱりハグリッドの事だったのね。」
レンがそう思わず声を漏らせばハグリッドは驚き固まっていたが、近くにいる人影も恐怖と驚きで固まっている様だった。
「レン、そんなトコでどうした?なんでグロウブをしっちょる!」
「さっき捕まって此処まで連れて来られたの。大丈夫、疲れただけで怪我はしてないわ。ちょっと力加減を教えないと、そのうち押しつぶされそうだけれど。」
レンは可笑しそうにクスクスと笑っていると、聞き覚えのある声が「笑い事じゃないわ!」と叫び声をあげる。
「ハーマイオニー?」
「おお、ハーマイオニーとハリーを…ちぃーと、グロウブに会わせようと連れて来たんだが…たまげた。こうもレンがグロウブをおとなしくさせるとは…」
「人を獣使いみたいに言わないでくれる?」
レンはそう苦笑しながら言えば、グロウブの肩をポンポンと強めに叩く。
グロウブはレンの方に顔を向け、レンは地面を指差せばしたいことが伝わったのだろう、レンをガシッと掴む。
「グロウピー!そんな掴み方をしちゃいかん!悪い子だ!グロウピー!」
レンを掴んだ途端、ハグリッドはそう叫び、ハーマイオニーは悲鳴を上げ、ハリーは助けようと杖を構えている。
「大丈夫よ。」
強い力にレンは眉を顰めるも、先程叩けば力を緩めてくれた事を思い出し、バシバシッとグロウブの手を叩けばゆっくりと力を抜いてくれる。
それにレンがにっこり笑えば、グロウブも正解だと判ったのだろう、にっこりとして下まで降ろしてくれた。
「グロウブ、ありがとう。」
一言一言はっきりと言い、お礼の後はにっこりと笑う。
それにグロウブも伝わってるかは判らないがにっこりと微笑み返してくれた。