そしてマクゴナガルは嫌悪感を露わにしながら一言付け加えた。
「我が校の新しい女校長がカンニングには厳罰に処すと寮生に伝える様、各寮の寮監に要請しました。理由は勿論みなさんの試験成績次第で、本校における新校長体制の評価が決まってくるからです。」
そしてマクゴナガルは深く溜息を吐いた。
そして、試験の結果は7月中に梟が届けてくれる様だ。
最初の試験は呪文学の理論で、ハーマイオニーは試験前日の日曜日にテスト準備を求め、ハリーとロンはそれを了承したが2人とも直ぐに後悔している様だった。
ハーマイオニーが試験過敏になっており、自分の答えが完璧かどうかをチェックするのに何度もハリーが持っていた教科書をひったくりその度にハリーの鼻を本の角で殴ってしまい、ハリーは涙目で独りでやってと本を突っ返していた。
代わりにレンがハーマイオニーの相手をさせられて、交互に問題を出し合い続けた。
レンは今更焦っても寝て忘れたら意味がないと、たいして焦りもしなかった。
一方ロンは耳を塞いで口をパクパクさせながら、2年分の呪文学のノートを読み返していて、シェーマスは床に仰向けに寝転び実体的呪文の定義を復唱し、ディーンがそれを基本呪文集・5年生用と照らし合わせてチェックしていた。
その日の夕食はみな意気が上がらなかったが、ハリーとロンは一日中勉強した所為か何も話さずもりもりと食べていた。
レンはゆっくりといつも通りに食事をし終えるが、ハーマイオニーは食事をしながら何度も机の下に隠した本を確認し、フォークを何度も落としていた。
「ハーマイオニー、行儀が悪いわよ?」
「そうだよ。ちゃんと食べないと夜眠れなくなるし。」
ロンもそれにのる様に忠告した。
「私、先に行くわね?」
レンは食事を終えると立ち上がり、談話室へと向かった。
ベッドに入り懐中時計を確認すると伝言が入っていた。
『そろそろOWL試験か?良い成績を期待しているとリーマスも言っていた。頑張っておいで。』
それにレンは小さく笑い、シリウスに伝言を残す。
『明日からなの。今更焦っても仕方ないから今日は早く休んで明日に備えるつもり。なんかそう考えてるの私だけみたいで、ハリーも頑張っているわ。ハリーね、闇祓いになりたいみたいよ?ちゃんとした将来の目標があってちょっと羨ましい。私ヴォルデモートを倒す事しか考えてなかったから…その為にたくさん勉強して力をつけなきゃって。マクゴナガル先生は私も闇祓いに向いているって言ってくれたの。それを目標に頑張ってはいるけれど…なんか自分だけ取り残されている様な時間の流れが違う様な変な感覚がするわ。…なんて、私も試験ムードにやられているのかしらね?早く終わらせて帰ってシリウスに会いたいわ。取り敢えず明日から二週間頑張ってくるわね。おやすみなさい。』
そして指輪にも祈り、相手に言葉を飛ばす。
『試験ムードでピリピリしてる中、颯爽と私だけ先に寝てしまいます。おやすみなさい。』
すぐに返事が返ってきてレンは笑ってしまう。
『だろうと思った。まぁレンなら大丈夫だろ。ゆっくり休んで頑張ってこいよ。おやすみ。』