「ハリー、どういう事なの?」
ハーマイオニーが困惑した様な顔をし、ハリーは早口で話し始めた。
「さっき試験中に居眠りしてた時、見たんだ。どうやって見たのかは解らない。でも何処なのかははっきり判る。神秘部だ。神秘部に小さなガラス玉で埋まった棚がたくさんある部屋があるんだ。2人は97列目の棚の奥にいる。なんだか知らないけど、彼奴はシリウスを使ってそれを手に入れたがっていた。彼奴がシリウスを拷問してる…最後には殺すって言ってるんだ!ヴォルデモートはクレスメントの力の事は知ってる。知らせがいかないギリギリを攻め立ててるのかもしれない。」
ハリーは自分の声と体を震わせると、同じ様に震えているレンを支えながら机の方に向かい其処に座らせると自分も腰をかける。
レンは懐中時計を取り出すと手の震えを両手で抑えてはそのスイッチを押して繋がれ…と祈るしかなかった。
「シリウス…ハリーがヴォルデモートにシリウスが拷問されている映像を見たって言っているの。貴方は今何処に居るの?魔力を探ったけれど貴方に焦りの色が見えるわ。何があったの?無事だったら直ぐに連絡をくれると助かるわ。」
だが懐中時計はシリウスの物と繋ぐ事はなかった…。
レンは震えながら大きく深呼吸をすると、それを取りハーマイオニーに渡す。
ハーマイオニーは不思議そうに懐中時計を受け取っていたが言葉が出てこない様だった。
「連絡がないって事は出来ない状況か気付いていないかのどちらかね。…いいわ、私が本部に行って無事を確認してくる。無事ならば直ぐに其処に連絡を入れるわ。そうでなければ騎士団の人に連絡を入れて神秘部へ向かう。」
「僕も行く。シリウスは僕にとっても父さん同然の人だ。…まさかまた戻れとか帰れとか言わないよな?言ったら怒るよ。」
「見つかって退学になったら?」
「構わない。そんな事より大事な事だ。」
「…行きましょう。一緒に。ホグズミードまで行ければ、姿くらましが出来るわ。」
2人は顔を見合わせて大きく頷けば、そんな2人に呆気にとられた様な表情で見つめる2人の姿があった。
「でも…ハリー…」
ロンの声が細くなっていた。
「なんだ?なんだよ?」
「あの…どうやって…ヴォルデモートは誰にも気付かれずに神秘部に入れたのかしら?」
「ファッジが慕っているルシウス・マルフォイがいる…手ならいくらでもあるだろ。ダンブルドアが見つからないのと同じ様に、変装だって透明マントだってなんだって。…兎に角、神秘部は僕がいつ行っても空っぽだった。」
「ハリー。貴方は一度も其処に入っていない。其処の夢を見たの。」
「普通の夢とは違うんだ!!」
ハーマイオニーが静かに言い、ハリーは立ち上がってハーマイオニーに一歩詰め寄ると正面から怒鳴りつけていた。