「誰とも…」
「嘘吐きめ!お前が誰かと話していたのは知っているわ。アルバス・ダンブルドアだったの?それとも半人間のハグリッド?ミネルバ・マクゴナガルではないわね。まだ弱っていて誰とも話せないと聞いていますしね」
尋問官親衛隊の笑い声が聞こえレンは怒りに身を起こすとその赤い瞳でアンブリッジを睨みつけた。
その視線で人をも殺せそうな憎しみの篭った瞳にアンブリッジは息を呑み、生徒の1人にレンを取り押さえさせた。
「僕が誰と話そうが関係ないだろう。」
「良いでしょう。ドラコ、スネイプ先生を呼んできなさい。強制的に話させるしかないわ。」
ドラコはハリーから取り上げたであろうその杖をローブにしまいニヤニヤしながら部屋を出て行った。
「そんなに、押さえつけなくたって逃げれやしないわ。少し座らせてちょうだい。」
その傷にレンの言葉に説得力があったのだろう、その生徒はレンから手を離すとその杖をレンに向け続けた。
「大丈夫?」
ハリーはその身を怒りに震わせながらレンにそう声をかければ、レンは小さく頷いた。
「なんて事ないわ。この痛みには慣れてるもの。気にしなくて平気。」
ドラコがの後すぐにスネイプを連れてくればスネイプは部屋をざっと見渡し全くの無関心な表情で「お呼びですか?」と言った。
「あぁ、スネイプ先生。真実薬をまた1瓶欲しいのですが、なるべく早くお願いしたいの。」
「最後のひと瓶をポッターを尋問するのに持っていかれましたが?まさかあれを全部使ってしまったというわけではないでしょうな?3滴で十分だと申し上げたはずですが」
冷静に観察しながら答えるスネイプに、アンブリッジが赤くなった。
「もう少し調合していただけるわよね?」
アンブリッジの声がますます甘ったるく女の子っぽくなればレンは不快そうな顔をしてしまう。
「勿論。成熟するまでに満月から満月までを要するのでだいたい一ヶ月で準備できますな。」
「スネイプ、わたくしは今すぐにこいつを尋問しなければならないの!」
「すでに申し上げた通り。ポッターに毒薬を飲ませたいのならば、お気持ちはよく判るとだけ申し上げておきましょう。だがお役にはたてませんな。大方毒薬というのは効き目が速すぎ、真実を語る間もないという事でして。」
スネイプはジロリとハリーを見遣り、ハリーはそんなスネイプに必死に視線を向けて何かを訴えている様だった。