「やめてーっ!!ハリー!貴方が言わないのなら私がいう…なんでそんなに頑張るの?…レンも…貴女が傷つくだけなのに。」
皆の頬をレンの力が起こし損ねたそよ風が撫でた。
ハーマイオニーは自分を取り押さえるミリセント・ブルストロードのローブの背に顔を埋めてメソメソ泣き出した。
ミリセントはハーマイオニーを壁に押し付けるのをやめ、ムカムカした様にハーマイオニーから身を引く。
勝ち誇った様な表情をするアンブリッジの側できょとんとしたレンの顔があった。
「アー…ミー…ニー…ダミー!」
猿轡を噛まされたままでロンが叫ぶ。
「みんな…みんな…ごめんなさい…。でも私我慢ができない…」
大丈夫、あれはハーマイオニーの演技だ。
両手で顔を覆い隠し涙声で言ってはいるが、ちらりと見えたその頬は濡れてはいなかった。
「私達、ダンブルドアと話そうとしてたんです。あの武器が出来たって知らせたくて…ダンブルドアが何処に居るか判らないから…あちこち探して…」
「魔法省と戦う為の武器ね?」
ハーマイオニーは顔を隠したまま大きく頷いた。
「どんな武器なの?」
「わ、私達…には、判り、ません。…言われた、通りに…やったん、です」
「武器の所へ案内しなさい。」
ハーマイオニーはスリザリンの生徒達を指差し、あの人達には見せたくないと言うが、アンブリッジは厳しく切り捨てた。
「いいわ。いいわ…皆に見せるといいわ…皆が貴女に向かって武器を使えばいいわ!本当は、たくさん、たくさん人を呼んで見せて欲しいわ!それ…それが貴女に相応しいわ…あぁそうなって欲しい…学校中が武器のありかを知って、その使い…使い方も。そしたら、貴女が誰に嫌がらせをした時、皆が貴女を、こ…攻撃できるわ!」
これにはアンブリッジにはかなりの効き目があった。
アンブリッジはハーマイオニーとハリーだけを連れて部屋を出て行った。