「それでは…貴方はいつもピンチの時にはハリーや私を助けてくれていた…リーマスが狼になってしまった時もそう。ハリー達の盾になって守ろうとしてくれていた…今回も助けては下さいませんか?」
「あの者からの追及を逃れる為に手を貸せというのなら、それは到底出来ぬ相談だ。」
スネイプはそう冷たく言い放つ。
「違うんです!!」
レンが勢い良く立ち上がり、どこか焦りの色を見せれば、スネイプはその様子に少しだけ驚きを見せた。
「何があった?」
「お願いです、貴方にとっては不快な事だと重々承知していますが、本部に行ってシリウスが無事かどうか確かめて欲しいのです。もし無事ならハリー達を止めなきゃ…急がないと…。」
レンは瞳に涙を浮かべて消えそうな声でそう言えば、詳しく話せとスネイプは事情を求めた。
ある程度は把握したが、詳細を聞きたいとの事で、ハリーのあの言葉だけで通じたスネイプに内心感謝した。
通じだという事は、既に連絡を入れてくれているのだろう。
「最後の試験の時…ハリーにある風景た見えたそうです。ある部屋…魔法省の神秘部のある部屋…多分予言の間で、シリウスが拷問にかけられている風景…ハリーはそれが本物だと思っています。…私、シリウスもハリーも死なせたくない。急がなくては全てが手遅れになってしまう。」
レンが涙で言葉を詰まらせながらそう言うと、スネイプは「その事ならもうダンブルドアに伝言を送ってある。」と一言にレンは予想が間違っていなかった事に安堵した。
が、スネイプは少しだけ考える姿を見せ、その後小さく「エクスペクトパトローナム」と呟く。
一瞬だけ牝鹿に見えたそれは光の玉となり、スネイプは何かを言うと、それは何処かへと消えていった。
「騎士団の連絡方法のひとつだ。」
不思議そうにしているレンに、スネイプはそう教えてくれる。
「お前が話した言葉をあれに託した。時期に騎士団に伝わり動き出すであろう。」
その言葉にレンはスネイプにギュッと抱きつき、腕の中で「有難う」と声を震わせてお礼を言えば、直ぐに離れ、小さく微笑んで見せた。
「やっぱり…貴方を信じてみて良かった。」
レンはそう言い部屋を後にしようとすれば、スネイプは「何処へ行く?」と声をかける。
「私の力は人を守る為のもの。もう誰も死なせたくはないんです。我が身と引き換えにしたって仲間を守りたい。」
「背を向きそこに座れ。」
スネイプはそう言いながら無理矢理にもレンをそうさせると、杖を振るいなにか呪文を唱える。