「アイツがシリウスを殺した!アイツが殺した…!…アイツを殺してやる!!」
ダンブルドアが見えない糸で殆どの死喰い人を一纏めにしていた時、ハリーはそう叫び、逃げて行くベラトリックスを猛スピードで追いかけて行った。
レンは少しずつ現状を理解しては、キングズリーに蘇生魔法をかければ、うっすらと意識を取り戻してくれ、レンはほっと息を吐いてゆっくりと石段を降りていき、そのカーテンに向かって歩いて行けば、其処に立ち、カーテンの向こうを悲しそうに不思議そうに見つめていた。
「ねぇ、シリウス。どうして出てこないの?そちら側からはこちら側に来られないの?今迎えに行くわ。」
「レン、ダメだ。もう手遅れなんだ…」
「嫌よこんなの…まだいっぱい約束があるじゃない…ハリーと4人で暮らすって、色々教えてくれるって…それに…それに…シリウス…シリウスッ!!」
「レン!」
リーマスはハリーの後を追おうとしたが、カーテンの向こうへ追いかけて行こうとするレンを守るのが精一杯な様子で身動きが取れず、空気に亀裂が入る様にバチッバチッと大きな音が響き渡り、周りの人間達に緊張が走っているが、リーマスはそれがレンの精神状態が極めて悪いもので力が暴走しかけているという事を判っているのだろう、レンに声をかけ続ける。
「姫君…ですからルシウスめがご忠告させて頂いたのですぞ。その選択が何を意味するか…大切なものを全て失いかねない選択だと…」
すっと身を隠していたルシウスは姿を現しそうレンに言葉を投げかける。
「私の…所為?…シリウスが此方に帰って来れないは…私の?」
「此方側に来ていただければ、守る事も出来たでしょうに…姫君の「黙れ!」」
レンを責める様に言葉を続けるルシウスに、リーマス初めて怒鳴り声を上げレンは瞳を丸くした。
「それ以上、我が友を愚弄する事も、我らの娘を責め立てる事も、私が許さない」
「人狼の娘とは、姫君も酷く愚弄されたものだ。お前は最初に姫君に杖を向けた男。それが何を偉そうに」
ルシウスはレンと話す時とは違い、酷く冷たく言い放ち、レンはリーマスの服をぎゅっと掴む。