「学校を卒業してもいなければ成人してもいないレンが良くて、なんで成人している僕達はダメなんだ?」
「前の時には彼女の母親が我々を守ってくれていた。キミ達も体験した事があるだろう?クレスメントの守りと癒しの力をね。正式に当主を受け継いだクレスメントの力は、それ以外にも色々と有利なんだ。レンは正式なメンバーではないが、彼女のその能力と家柄の力が必ず必要になる時が来る。その時に協力してもらう為にダンブルドアがそう判断したんだ。それに年は成人してはいないが、彼女の存在は社会的に大人として認められているし、知識も魔法も多くの大人より上をいっている。」
リーマスは2人に言い聞かせるように言えばシリウスの方を見て言葉を続ける。
「シリウス、モリーの言う通りだ。私達はもう十分話した。」
シリウスは中途半端に肩を竦めたが言い争いはしなかった。
モリーが威厳たっぷりに手招きをすれば、息子達とハーマイオニーは立ち上がり、部屋へと戻っていき、どうやらハリーは敗北を認め皆に従い、部屋へと向かう。
皆が戻ったのを確認すれば、レンはゆっくりと立ち上がると、遠慮がちに声をかけたのはモリーだ。
レンは小さく首を傾げると、モリーはレンを優しく抱きしめる。
「私は貴女の事を穢れていて生きていてはいけない存在だと思った事は一度もありませんよ。勿論、貴女のお母様の事も悪く思った事はありません。貴女の本当のお父様が誰だなのかは貴女のお母様しか知らないわ。それでも、そんな風に自分の事を思ってはダメ。私は貴女の事も娘の様に思っていますからね?」
モリーの手が小さく震えていた。
「でもおば様…私は…」
「レン、モリーの言う通りだよ。そうやって自分を責め続けてはいけない。」
リーマスはレンの言葉を遮る様に言えば、レンは続く言葉を飲み込んだ。
どうせ貴女も、私の本当の親を知ったら嫌う筈だ。
『そうだ、お前の居場所は其処にはない。』
そう、頭の中でヴォルデモートが返事をした様な気がした。
「…酷い事を言ってしまってすみません。……有難う、おば様。シリウスもリーマスも…有難う。」
レンは小さく作り笑いをすれば、おやすみなさい。と声をかけてゆっくりと部屋へと歩いて行きベッドに横になるが、自分に現われ始めた小さな違和感が自分を蝕んでいくようなそんな感覚がしたが、なるべく気にしない様にしながら眠りに就いた。