赤ん坊の瞳が赤く染まり「あーあー!」と暴れては赤ん坊を抱えていた男は舌打ちをし杖を振るう。
「止めろ!!」
と眼鏡の男は叫んだが、次の瞬間、赤ん坊は手足がまるで固まったかの様に動けなくなってしまう。
「その子は何があろうとお前の子ではない!!」
そう叫んだが、男が再度杖を一振りすれば彼は糸の切れた操り人形の様に倒れてしまう。
レンは、内心涙が溢れそうだった。
自分が護れなかったこの人が、自分を助けようとし、事情を知っているだろうにヴォルデモートの子じゃないと命をかけて否定してくれた…。
いつもこの事を夢で見なかったのは、この台詞をショックと感じなかったからなのだろうか…?
「あー、あー…!」
倒れた男、ジェームズを跨いで通りすぎる時、抱えられた赤ん坊、レンは必死にその男へと手を伸ばした。
重たい固まった様な腕を一生懸命に動かそうとしては、その魔法が解けたかの様に手足が自由になり、抱えていた男が「ほう?」と嬉しそうな声を漏らしたが、赤ん坊のレンや今のレンにとってそんな事どうでも良かった。
そのまま2階へと上がって行く最中、バリケードを作る音が聞こえ、ヴォルデモートはそれすらも楽しそうにゆっくりと階段を上がって行く。
「覚えておけ…情など必要ない。邪魔になる者は殺せ。」
そうヴォルデモートはレンに教えながらも「あの夫婦は愚かだ。友人を信じて武器を手放してしまうとは…一瞬たりとも武器は手放してはならないのだ。」と言って聞かせている。
ドアの所に積み上げられた家具を一振りして払い除ければ、女性は悲鳴をあげるも、自分の後ろにあるベビーベッドに子供を寝かせその前に立ち塞がる。
「ハリーだけは、ハリーだけは、どうぞハリーだけは!」
「退け、馬鹿な女め…さあ、退くんだ…!」
「ハリーだけはどうかお願い。私を、私を代わりに殺して…。」
「これが最後の忠告だぞ。」
ヴォルデモートはそう言うも「ハリーだけは!」と命乞いをし続け、ヴォルデモートは緑の閃光を放っては女性が倒れていく。