「ハリーは1人で魔法省に?私が一緒に行きましょうか?」
「いや、私が一緒に行くんだ。」
「アーサーおじ様が一緒なら安心ね。姿現しで?」
モリーがレンの食事を用意した後、ハリーのTシャツのラベルを内側に入れたり、肩の皺をのばしたり、髪の毛を真直ぐにしようとしたり面倒を見続けて「真直ぐにならないのかしら」と絶望的な声を出しているのに視線をやれば、ハリーは何処か迷惑そうな表情をしていて小さく笑ってしまう。
「いや、魔法を使わない方法で行こうと思っているよ。その方が印象が良いからね。」
アーサーの言葉にレンは首を傾げ、魔法省までの時間を逆算しながら懐中時計を見遣る。
「ゆっくりしていて良いの?もう出掛けないと間に合わないんじゃないかしら?」
「そうかい?まぁそうだね。少し早いが此処でぐずぐずしているより魔法省に行って待っている方が良いだろう。レンは後から姿現しで来ておくれ。裏で手を引いてる、と思われない方が良いからね。」
「判ったわ。ハリー、後で逢いましょう?」
レンのその言葉にハリーはにっこりして立ち上がれば、次々にハリーを励ます言葉を投げかけ、ハリーとアーサーは本部を後にした。
「魔法省って魔法を使わずに行った事がないけれど案外近いのね。」
レンは食事をし終えて食器を片付けてから席に着けば、トンクスに髪の毛を整えてもらいながら疑問に思っていた事を口にする。
「そんな事はない筈だよ?」
「そうなの?ならハリー間に合うかしら…8時の開廷ならぎりぎりかもしれないわね。」
その言葉にレン以外の皆が大きく首を傾げる。
「あれ、私何か変な事言ったかしら?」
「レン、悪いがその手紙を見せてもらえないか?」
それにレンは小さく頷いてリーマスに手紙を手渡せば、リーマスは驚きの声を上げこうしちゃいられないと守護霊の魔法を使い誰かの元へ飛ばした。
シリウスはリーマスから手紙を取れば、そこに書かれている事に憤慨し「彼奴は何を考えてるんだ!」と怒鳴り散らす。