「あぁ、単純な呪い破りで済む。ただ故障の修理だけの問題じゃ無い、むしろハリー、公共物破壊の裏側にある態度が問題だ。マグルを揶揄うのは一部の魔法使いにとってはただ愉快な事に過ぎないかもしれないが、しかし実はもっとねの深い性質の悪い問題の現れなんだ」
地下9階の廊下に出た所で2人は立ち止まり口を積むんだ所為でレンはハリーの背中に顔を埋めてしまい、慌てて謝ればハリーは笑ってくれる。
「たった今、キミが運良く逃げ果せたと話してくださっていたところだ、ポッター。驚くべき事だ。キミが相変わらず危うい所をすり抜けるやり方ときたら…実に蛇の様だ。」
ルシウスの声だ。
2人の間から顔を覗かせればルシウスはファッジと一緒に居る様だった。
「あぁ、僕は逃げるのが上手いよ。」
「なんとアーサー・ウィーズリーもか!此処に何の用かね?」
「此処に勤めている。」
「此処では無いでしょう?キミは地下二階の筈。マグル製品を家にこっそり持ち帰り、それに魔法をかけるようなお仕事ではなかったですかな?」
冷静に素っ気なく返すアーサーを挑発する様に言うルシウスにアーサーは「いいや」とだけ返せば、レンは慌てて2人をかき分け姿を現した。
「おや、姫君まで手篭めにしようと…そういう魂胆だった訳ですな。」
「ルシウス、違うの。私此処に来るのが初めてで、ファッジ大臣に案内してきてもらったのだけれど、大臣が居なくなってしまって困っていたのよ。他の皆様も直ぐにお帰りになってしまうし…困ってミスター・ウィーズリーに広場まで案内をお願いしたの。」
「あぁ、そうでしたな。ミス・クレスメント申し訳ない。」
「いえ、良いのです。ちゃんと付いていけなかったわたくしの落ち度ですわ。」
そう言いレンが微笑めば急に体が引っ張られる感覚がしたかと思えば、次の瞬間にはレンの背は壁に、そして片腕をあげられ壁に押さえつけられていた。
レンの「ルシウス?」と彼を呼ぶ声をハリーの「やめろ!」と言う声が重なる。