「慈悲深いクレスメントは騙せても他の者達も皆キミを甘やかすとは考えないで頂きたいものですな、ポッター。」
そう言い、レンの包帯を巻かれた腕にそっと口付けるルシウス。
「大臣、私は姫君がこれ以上毒されぬ様、無事にご自宅まで送り届け、ゆっくりと休んでいただくのを見届けてから、貴方の部屋へお伺いしましょう。少々お待たせしてしまいますが部屋で待っていていただけますかな?」
「そうしよう。彼女を頼みましたぞ、ルシウス。」
そう言うと、ファッジはレンに一礼をしてから大股で部屋へと歩いて行ってしまった。
「ルシウス…離して頂戴。…痛いわ。」
「また奪われてしまってはいけませんのでね、少々我慢していただきましょう。」
「またレンを傷付けるつもりか!」
ハリーの表情に怒りを感じるがそれを皮肉たっぷりに笑うルシウス。
「我々が好き好んで彼女を傷付けると?」
レンが口を開こうとすると、ルシウスの手が塞ぎ言葉を遮る。
「少し大人しくしていていただきましょうか、姫君。…それとも?私めにその口を塞いで欲しかったのかね?」
ルシウスの言葉の意味が解らず眉を顰め首を傾げるレン。
「マルフォイ、彼女に手荒な真似をしないで頂きたい。」
「そうでしたな。早くお連れせねば…このような場所にいたら彼女が汚染されてしまいますな。」
それでは失礼致します。と嫌味たっぷりな表情で2人に言えば、ルシウスはそのまま姿くらましをしてしまった。