第19話:魔法薬学の授業
次の授業へ足を運べば、教室の前に待っていたのはNEWTレベルに進んだ13人の生徒だけだった。
スリザリンはドラコを含む4人、レイブンクローからも4人、ハッフルパフからはあのアーニー・マクミランの1人、そしてグリフィンドールが4人。
「あら、アーニー。お久し振りね。お元気そうで何よりだわ。」
レンがそう声をかけるとアーニーはぱぁっと表情を明るくしレン達の所へやってくるとレンと握手を交わす。
「あぁ、元気さ。キミは?髪、綺麗な色にしたね。似合ってるよ。」
「元気よ、有難う。」
「ハリー。」
アーニーは直ぐに隣にいたハリーに手を差し出し闇の魔術に対する防衛術、僕はいい授業だと思ったよ。と言った後、ハーマイオニーとロンにも元気かと聞いたが返事を返す前に、スラグホーンが腹を先にして教室から出て来た。
「レン、会えるのを楽しみにしていたよ。さぁ、中へ。」
「私もです。」
レンは口元に笑みを浮かべそう言えば促されるまま中へと入り、その後ろ姿をドラコとザビニの視線を感じるが気にもしなかった。
スラグホーンは同じようにザビニとハリーに対して歓迎の意を示していたようだった。
テーブルはほとんど寮生で固まっていたが、アーニーはレン達と固まる様に前の小さい席にレンとハーマイオニー、そして後ろの席に男3人が座った。
レンとハーマイオニーの間から各々顔を出していたので前が見えないという事はなさそうだ。
「なんだろう…レンみたいな香りがする。」
ハリーは小さな声でそう呟き、レンは思わずくすりと笑った。
「どんな香り?」
「優しい花の香りみたいな…なんかそんな感じ。あとは糖蜜パイとか、箒の柄とか。」
「優しい香りのする花と、糖蜜パイと箒を置いておけばハリーをおびき寄せられる、って覚えておくわ。」
レンが囁くように悪戯っぽく言うと、ハリーは思わずニヤリと笑ってしまった。
確かに地下牢は常日頃と違っていた。
その金色の大鍋からは確かに魅力的な香りがしているのもレンにも判り、大きく深呼吸をした。
陽だまりにいるような…そう、天気が良い日の窓辺で、揺り椅子に座って森からの空気を胸いっぱいに吸っている時のような気持ちになる。
そしてまた違う香りもいくつかする。…これは…そう思った瞬間、頭の中には笑んだシリウスが浮かび、思わず自分の家族愛はどこまで強いんだろうか…と苦笑してしまった。
(P.85/全P.208)
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